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シーズン第12週の先発QBをまだ指名していないペイトリオッツHCベリチック

2023年11月22日(水) 10:24


ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチック【AP Photo/Michael Dwyer】

シーズン第12週に臨むニューヨーク・ジャイアンツ戦を前にして、ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックは公の場で先発クオーターバック(QB)を指名したがっていない。

ベリチックHCは現地21日(火)朝に「全選手に同じことを言った。準備を整えておくようにとね。つまり、そうなることを願っている」と報道陣に述べた。

クオーターバックに関する決断を下す時が迫っていることについて何度も質問されても、さまざまな表現で同じ答えを返したベリチックHCは、「準備を整えておくようにと全員に言った」と話している。

競争上の優位性を考慮して手の内を見せないようにしているのかはさておき、現在2勝8敗のペイトリオッツにとって、この難題はシーズンを通して生じていると言えよう。

ベリチックHCは今季、キャリア3年目のQBマック・ジョーンズをいくつかの試合でサイドラインに追いやったが、10月には手の届かないところまで差をつけられて大敗を喫したダラス・カウボーイズ戦でジョーンズをベンチに下げた一方で、シーズン第10週に10対6で敗れたインディアナポリス・コルツ戦では最終ドライブでそのようにした。

ジョーンズはその時点でわずか170パスヤードしか獲得しておらず、その前のポゼッションはレッドゾーンでのインターセプトで終えている。

英雄を気取るチャンスとともに司令塔を引き継いだベイリー・ザップも、インターセプトを喫し、それをもってこの試合は終了した。

ベリチックHCがペイトリオッツを率いている24年間で最も不本意なシーズンで、こういった出来事が起こっている。QBの人材が豊富になる可能性がある2024年ドラフトの全体3位指名権を現時点で保持しているペイトリオッツだが、今のところはボールを遠くに飛ばせる能力を持つ人材を必要としている。

2年前にドラフト1巡目指名を受けたジョーンズは、今季の10試合に先発出場しているものの、その成績はあまり芳しくない。ジョーンズは2,031ヤード、タッチダウン10回、インターセプト10回、パス成功率65.4%を記録しており、パサーレーティングはキャリアで最も低い80.2となっている。

シーズン初戦で316ヤード、タッチダウン3回を記録してから、ジョーンズが250ヤード以上を記録したのは1回のみだ。タッチダウンパスのない試合数(4試合)はインターセプトのない試合数(2試合)を上回っている。

昨季も時おりジョーンズの代役を務めていたザップは今シーズン、3試合に出場してパス25回中10回成功、104ヤード、インターセプト1回をマークしてきた。

ペイトリオッツには、ダラス・カウボーイズで有望なプレシーズンを過ごしたウィル・グリアーが控えているほか、練習生にはデュアルスレット型のマリク・カニンガムもいる。

火曜日、ベリチックHCはドラフト外ルーキーのトミー・デヴィートが指揮を執る3勝8敗のジャイアンツとの対決で誰が先発を務めるかについて、どの選択肢も否定しなかった一方で、先発の有力候補になっている選手を示唆することも一切なかった。

ベリチックHCは「日曜日に知らせる」と述べている。

【RA】