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スティーラーズが4シーズン目途中でOCマット・カナダを解任

2023年11月22日(水) 14:01

マット・カナダ【NFL】

ピッツバーグ・スティーラーズの攻撃陣が思うように火花を散らすことができない状況で、チームはついにマット・カナダのプラグを抜いた。

現地21日(火)に、スティーラーズは攻撃コーディネーター(OC)を2年半務めたマット・カナダを正式に解任している。

『ESPN』によれば、スティーラーズのヘッドコーチ(HC)であるマイク・トムリンは火曜日に報道陣に対し「今回の決断は簡単ではなかった。一緒に働くコーチから学び、彼らを守ることは私の役割だ。今回の判断はその考えとは異なることだ。私はどのような方法であっても、チームの責任を誰かに追わせたり、そらしたりすることはない。ただ、この決断が軽々しくなされたものではないことだけは確かだ。個人的にも、プロとしてもマットを尊敬している」と話したという。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロとイアン・ラポポートが報じたところによると、カナダの解雇に伴い、スティーラーズのクオーターバック(QB)コーチのマイク・サリバンとランニングバック(RB)コーチのエディ・フォークナーがOCを分担することになる。フォークナーが暫定OCに就任し、ニューヨーク・ジャイアンツとタンパベイ・バッカニアーズでコーディネーター経験のあるサリバンがプレーコールを担当する見込みだ。

トムリンHCは火曜日、フォークナーとサリバンが攻撃コーディネーターを分担すること、また、カナダはトムリンHCの判断で解任されたことを認めた。

トムリンHCは「私だけの問題だ」と記者陣に語った。

カナダは2020年にQBコーチとしてスティーラーズに加入し、2021年にランディ・フィクトナーの後任としてOCに昇格した。長年大学でOCを務めたカナダには、チームの攻撃陣を現代化し、モーションを活用し、パス戦術をアップデートすることが期待されていた。しかし、その代わりにスティーラーズが手にしたのは、まとまりを欠き、敵陣深くに進む脅威もほとんどなく、全体的に一貫性を欠いた模造品のような攻撃陣だった。

カナダOCの下で戦った44試合で、スティーラーズがリーグ順位で獲得ヤード23位、得点数21位を上回ったことはない。2023年現在、スティーラーズは獲得ヤードと得点数でリーグ28位だ。QBケニー・ピケットを中心としたパスゲームに限ると特に厳しく、2023年シーズンのスティーラーズは獲得ヤード31位、タッチダウン数31位になる(昨シーズンはタッチダウンパス数がリーグ32位だった)

スティーラーズは、カナダがプレーコーラーを務めた試合を含め、58試合連続で獲得ヤードが400ヤード未満になっている。

日曜日に喫したクリーブランド・ブラウンズへの13対10での敗戦も残酷なものだった。スティーラーズは前半で15パスヤードを含む合計64ヤードにとどまっている。スティーラーズが試合前半で0得点と獲得ヤード70ヤード未満になるのはこれが今シーズン2回目だった。結局、この試合でスティーラーズが稼いだパスヤードは77ヤードのみで、QBデブリン・ホッジスがセンターの後ろに立っていた2019年シーズン第17週以来最少の記録となった。

トムリンHCはカナダの解任を決断したタイミングについて「いろいろな状況があったんだ。直近の成績もその要素だね。ただ、その場にいたら、ぶっきらぼうで短い答えになることはわかると思う。繰り返すけど、この状況を軽々しく言っているわけではない。ただ、このような役割に就いてしばらく経つと、自分がいる状況がわかるようになるんだ。無数の状況を勘案した結果だ」と語った。

攻撃陣での苦戦は明らかだったにもかかわらず、スティーラーズはこのオフシーズンに、成長中のQBピケットにとってはOCを変えない方が良いと信じてカナダを解任しなかった。若いクオーターバックが自身の2シーズン目の10試合を通してひどく苦労していることで、その信頼は水に流されてしまった。

トムリンHCは火曜日、QBピケットがチームの先発であり続け、現在はQBミッチェル・トゥルビスキーがバックアップを務めているが、2年目のQBへの信頼は強いままだと記者陣に語った。

トムリンHCは「私は毎日彼と一緒に働いているからだ。彼の仕事への意欲、私の経験、そしてそれが私に教えてくれることはみんなもわかっているだろう。この男は何でもやる。本当にハードワークができるんだ。フットボールの正義とも言えるものを感じる。そういう選手はたいてい、自分が求めているものを手に入れるんだ。だから私は、彼の成長と発展の軌跡について一貫して楽観的であり続ける」とコメントした。

カナダの解任は、スティーラーズファンが1年以上前から訴えてきたことだ。トムリンHCは何度もカナダを支持し、批判をはねのけながら、あらゆる場面で解任に抵抗してきた。結局のところ、プレーオフ進出の可能性が遠のく中、不振の攻撃陣は無視できないものだった。

スティーラーズは6勝4敗でAFC(アメリカン・フットボール・リーグ)7位につけている。しかしポイント差はマイナス29ポイントであり、2023年シーズン第11週を終えて勝ち越しながらもポイント差がマイナスになっているチームは、マイナス2ポイントのシアトル・シーホークスとスティーラーズの2チームのみとなっている。

【AK】