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QBウィルソンの交代に“罪悪感”を感じているジェッツQBアーロン・ロジャース

2023年11月22日(水) 14:28


ニューヨーク・ジェッツのアーロン・ロジャース【AP Photo/Seth Wenig】

ニューヨーク・ジェッツはついにクオーターバック(QB)ザック・ウィルソンから手を引き、ブラックフライデーに開催されるマイアミ・ドルフィンズ戦でもQBティム・ボイルにチームを任せる予定だ。

QBアーロン・ロジャースからウィルソンへの交代は、4度のMVPに輝いたロジャースが開幕戦でアキレス腱を断裂したことに伴う不本意なものだったが、今回の交代はジェッツにとって今季2回目のQB交代となる。

今シーズン中の復帰を目指してリハビリを続けているロジャースは、現地21日(火)に『The Pat McAfee Show(ザ・パット・マカフィー・ショー)』でウィルソンのベンチ入りについて語った。

ロジャースは「俺たちには活気が必要で、これは明らかにそのために下された判断だ。ザックには同情するよ。俺はザックが大好きだ。ザックはとてもいいやつだし、今後もこのリーグで明るい未来をつかむと思う。俺たち全員にとって、今シーズンは大変なことが続いている。こういう状況だと、スケープゴートになってしまう特定の選手がいるんだ。いろいろなポジションに責任があると思う。あるプレーで10人がうまくやっているのに、1人がうまくプレーしていなかったら、効率よくやるのは難しいしね」と話した。

ウィルソンが指揮を執るジェッツの攻撃陣にとって、効率の悪さは試合の代名詞になっている。シーズン第11週を終え、守備陣は失点数と被ヤード数でリーグ11位の結果を残しているが、攻撃陣は得点数、獲得ヤード数の両方とも30位になっている。

全体的なチーム運営としても改善できる部分がもっとあるはずだとは言え、ウィルソンはこの攻撃陣の欠点のうち大きな割合を占めている。ウィルソンのパス成功率59.2%は対象となる34人のQBのうち最下位タイで、QBレーティング31.0という数字はリーグ32位だ。

元全体2位指名選手であり、プロ3年目のウィルソンは、試合途中でベンチに下がることになったバッファロー・ビルズ戦での81パスヤード――キャリア最悪のパフォーマンス――を含め、今季の記録は1,944パスヤード、タッチダウン6回、インターセプト7回となっている

ウィルソンは金曜日にインアクティブになる予定で、ボイルのバックアップはQBトレバー・シーミアンが務める。

このような状況にもかかわらず、ロジャースは自身の弟子がまだリーグで活躍することができるという主張を変えず、今年のウィルソンの没落に責任を感じているようだった。

ロジャースは「当然だけど、俺らは誰もこんな展開になるとは思っていなかった。QBは俺で、試合は俺のショーになるはずだったし、ザックはそれを近くで直接見て、学ぶことができたはずで、フィールドに出てプレーするプレッシャーがかかる予定はなかったんだ。だから、本当に残念だ。全体的な件に関して、個人的な罪悪感もある。自分がプレーできなかったことに腹が立つ。もし俺が出場していたらいいプレーができていただろうし、チームには違った物語があっただろうと思うと悔しいね」と話している。

「だから、残念だし、悲しいけど、それが現実なんだ。俺たちは全員でティムをサポートして前に進むけど、同じようにザックのサポートもする。ザックは素晴らしいやつだし、今回の件は彼のせいばかりじゃない。こういうこともあるさ」

2度にわたる3連敗で4勝6敗、ウィルソンはボイルに代わってベンチへ下がるというジェッツの今シーズンの波乱を考えると、ロジャースの復帰を期待することも無用に感じられるかもしれない。

もちろん、本人はそうは思っていない。

ロジャースは12月2日の自身の誕生日までに練習に復帰したいと考えているようだ。それまで、ロジャースはチームにはプレーを続けるだけのすべてがあると信じている。

ロジャースは「できる限り復帰に向けてプッシュするつもりだ。これまでも4勝6敗で逃げ切ったチームはいくつかある。シーズンはまだ終わっていない。俺は大丈夫だ。プレーできることはたくさん残っている。リハビリの進行状況にワクワクしている。回復は思っていたより早く進んでいるよ」と語った。

【AK】