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ジェッツQBロジャースが21日間の練習期間を開始

2023年11月30日(木) 10:06

ニューヨーク・ジェッツのアーロン・ロジャース【AP Photo/Seth Wenig】

クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースが復帰する可能性が現地29日(水)に開かれた。

ニューヨーク・ジェッツのヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは水曜日、チームがMVPに4度輝いたことのあるロジャースの復帰に向けた21日間の練習期間を開始すると発表。

再び負傷するリスクを減らすべく、ロジャースは制限付きで練習に参加する。サラーHCによると、ロジャースは機能的な活動を許可されている一方で、接触は許可されていないという。

サラーHCは報道陣に対して「これはプレーの準備というより、リハビリにおける前進だ」と述べ、「IR(故障者リザーブ)の指定や私たちの立ち位置、なぜこのようなことができるかに関して、すべてを詳しく説明することはできない。だがアーロンにとって、これから練習でやることはフィールドスリー(サイドフィールド)でやることと変わらない――皆さんが見ているように。特定のドリルや個人練習に関してね。スタッフの代わりにチームメイトと投げられるようになる。それによるリスクはない。彼にはクリアしていることがあり、私たちはこれからそれを許可しようとしている」と続けた。

また、サラーHCは「アーロンは自分を危険にさらすようなことはしない」とつけ加えている。

ロジャースは今シーズンの4回目の攻撃プレーでアキレス腱を断裂。そこからジェッツは波乱の日々を送ってきた。

ロジャースが土曜日に40歳になることを考えると、負傷からわずか79日で練習場に復帰するというのは驚くべき回復スピードだ。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロは9月中旬に、ロジャースが回復速度を上げる効果が期待される“スピードブリッジ”をアキレス腱に装着したと報じていた。

サラーHCはロジャースの回復について「これまでの誰よりも早いと思う。それは彼の手柄だ」と述べている。「私たちはそれにまつわる物語を作るのに巻き込まれることになるだろう。真の物語とは、意欲的だという意味合いで、彼が古いタイプの人間だということだ。誰よりも早く復帰することへのモチベーションはあるか。もちろんだ。それでいい。それが彼の理由だ。多くの選手よりも好ましい――私はそれを若手選手がつかむべきメンタリティだと思っている。彼はこの組織を愛している。チームメイトと一緒にいたい、ここにいたいと思っている。彼は組織のため、自分のため、チームメイトのためにすでにたくさん尽くしてきた。今回もそうしている。それは彼の人間性を証明するものだと思う」

「ああ、明らかにそういう意欲は少しある。これまでの誰よりも早く回復できることを証明したいのだろう。それでいい。それが彼の精神構造の一部だ。彼は今でも挑戦的な態度で取り組んでいると思うし、それが彼の生き方だ。自分を疑っている人たちが間違っていることを証明したいと常に思っている。特別な人間なのだ。彼の行動は、この組織とそれを取り巻くすべてのものに対して、どれほど感謝しているかを示していると思う」

21日間の練習期間が始まったことで、ロジャースは練習場に出ることができるようになったが、それは必ずしも今季中の復帰を意味するわけではない。スターQBであるロジャース本人も火曜日に出演した『The Pat McAfee Show(ザ・パット・マカフィー・ショー)』で、復帰する可能性は自身の健康状態と、ジェッツがプレーオフ争いに加わるかどうかにかかっていると明かした。

ロジャースは火曜日に『ESPN』で「単純にフィールドに戻って、より本格的な形でフットボールのことをやるっていうステップになると思う」と話している。「チームメイトに投げて、練習の個人パートに取り組む。次のステップでは、自分の横の動きがどんなものなのかを確認することになると思う。それから、フットボールに関連した動きをさらにいくつかやった後に、自分がどう反応するのか、自分の脚がどう反応するのかを見ていく」

ジェッツは水曜日にロジャースの脚がどのように反応するかを確認する最初のチャンスを得る。

あと6試合が残されている中で、現在4勝7敗のジェッツはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)で15位に位置している。QBザック・ウィルソンが先発した9試合で苦戦していたため、ジェッツはシーズン第12週に行われたマイアミ・ドルフィンズ戦でティム・ボイルを先発に起用した。

ロジャースが2023年シーズン中に復帰するには多くの要素がそろわなければならないが、水曜日のニュースは重要な第一歩だと言えよう。

【RA】