アキレス腱負傷のジェッツQBロジャース、練習は再開も今季中の復帰は見込み薄
2023年12月04日(月) 15:35以前ほどではないかもしれないが、先週にクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースが練習場に姿を現し、チームメイトを明るくさせた光景は、もどかしいシーズンを送ってきたニューヨーク・ジェッツに欠けていたポジティブさをもたらした。
ロジャースが2023年シーズンの4プレー目でアキレス腱を断裂したことを、過去に戻って防ぐことはできない。このケガはプレーオフに進出して勝ち進むというジェッツの夢を、始まる前から終わらせるようなものとなった。しかし少なくとも、長く厳しいトンネルの中にも光はある。より良い日々が訪れる兆しはあるのだ。
ロジャースは現地3日(日)に行われたアトランタ・ファルコンズ戦に向けて、試合が始まる前から欠場が決まっていた。それは、復帰に向けた21日間の練習期間を先週に開始した40歳のロジャースにとって予想されていた指定だった。12月20日(水)までにアクティブ登録されなければ、ロジャースが今シーズン中にプレーすることは不可能だ。ファルコンズ戦ではティム・ボイルが2試合連続で先発を務めている。
1週間を通じて情報筋にロジャースの状況について聞いて回った結果、現状を要約すると、ロジャースが今季の試合に出場する可能性は低いようだ。
ジェッツがプレーオフ争いから脱落した場合、ロジャースはプレーしない見込みだと情報筋は述べている。驚くことではないが、それが実情だ。ジェッツは4勝8敗で、プレーオフ進出の望みは危機にさらされている。ファルコンズに敗れたことにより、状況はさらに厳しくなっていると言えよう。ロジャースはワシントン・コマンダースと対決する12月24日(日)を、復帰の可能性がある日として大まかに目指しているが、それまでにジェッツがプレーオフ争いから脱落すれば、ロジャースの復帰は期待できない。
この1週間でロジャース本人がそのようにほのめかしており、100パーセント健康ではない状態でプレーするのはリスクになるとコメント。
「プレーオフに進出できないのに復帰していいと言われたら驚くと思う」とロジャースは報道陣に話していたが、まったくその通りだ。
今季中にロジャースがアクティブ登録され、53名のロースターに復帰する可能性もあると情報筋は強調している。しかしその場合でも、チームがプレーオフ戦線から外れれば、ロジャースはプレーしないだろう。例えば、ロジャースは緊急時にだけ起用される3番手QBとなることで、チームとつながり、関与し続けるかもしれない。今シーズン、ジェッツはこれまでに緊急QBを一度も起用していない。
ロジャースが手術から77日後に練習場に姿を現したことは思わぬ幸運だった。先週に「9月12日から、俺の目標は練習場に戻ってプレーすることだった」と明かしていたロジャースは、実際にそれをやってのけた。
とはいえその現状は、ロジャースがフィールドでリハビリを続けているというものだ。現在、一定のフットボール活動が許可されているロジャースは、練習を再開していなくても、とにかく誰かにボールを投げていただろう。トレーナーではなく選手に投げる方が理にかなっている。この1週間、ロジャースはチームの練習では一度も投げていない。
情報筋によると、練習の場にいることはロジャース自身にとって害はなく、ペースを落とす意味はないとのこと。最も大きなリスクは、手術で修復したアキレス腱が予期せぬ動きや外傷に反応することだろう。この先、すべての関係者が承諾するまでは、そのような状況にはならないはずだ。
ジェッツが12月下旬にどうにかまだプレーオフ進出の可能性を残しており、決断を下さなければならなくなれば、その決定はロジャースが不測の事態からいかに自分の身を守れるかにかかってくるだろう。これまでの11週間の経過はすべてポジティブなものだった。
アスリートの回復を研究している人たちの話に基づくと、ロジャースは前例のないことをやってのけている。手術から3カ月もたたないうちに、これほど動けるようになるのは常軌を逸していると言えよう。ジェッツの関係者はロジャースの動きに対する皆の反応に注目し、チームの活力としている。
ロジャースに近い人たちによれば、このオフシーズンにチームの形成に貢献した後、早々に負傷したロジャースは、チームに戻る責任と義務を感じているという。ジェッツ関係者はロジャースが真のリーダーシップを発揮してきたと感じているようだ。
それこそが、さらなる危険にさらされない限り、ロジャースの復帰を妨げたくないと誰もが考えている理由となっている。
【RA】