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WRトニーはペナルティを科される前に審判に確認していなかったとチーフスHCリード

2023年12月12日(火) 10:58


カンザスシティ・チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リード【NFL】

現地10日(日)にバッファロー・ビルズに20対17で敗れた後、カンザスシティ・チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードはタッチダウンを取り消されることにつながったワイドレシーバー(WR)カダリウス・トニーに対するオフサイドのペナルティに関して、NFLであのようなことが起こるのは“少し恥ずかしい”と語った。

そこから一転して、リードHCは月曜日に、トニーがプレー前に審判に確認していなかったと述べて批判を撤回している。

リードHCは報道陣に対して「通常であれば、彼はサイドラインを見渡し、OKをもらう。あのプレーで彼はたまたまそうしなかった。それがコーチングポイントだ。サイドの選手と位置が合っているか確認することをきっちりやるだけのこと。つまり、彼はわざとオフサイドに並んでいたわけではない。彼は正しい位置から2インチか1インチずれていたのだ。すでに言った通り、賛否両論あるのは当然だ」とコメントした。

試合終了まで残り1分25秒の時点で、クオーターバック(QB)パトリック・マホームズはタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーにロングパスを通した。タックラーを振り切ったケルシーは、ディフェンダーが密集する中でトニーにラテラルパスを出し、それをキャッチしたトニーはエンドゾーンまで走り抜けた。しかし、このプレーの開始時にフラッグが投げられており、タッチダウンは無効に。ここで追加点を挙げられなかったチーフスは最終的に敗れている。

試合後、マホームズとリードHCは熱くなってこの判定を下した審判を批判した。

しかし、リードHCは月曜日に自らの発言を撤回。トニーは適切に並ぶ必要があったと強調した。

「正しく並ぶことは必要か? もちろんだ。それを気にかける必要がある。審判の手に委ねてはならない」とリードHCは話している。

今回のミスは、計り知れない才能を持ちながら、自分自身とチームを成功させるための小さなことを怠ってしまうトニーが犯した最新のミスだった。知ってか知らずか、リードHCとマホームズは試合後のコメントで、トニーの失敗にスポットライトを当てることなく、正しい判定を下した審判にスポットライトを当てていた。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが月曜朝に情報筋の話をもとに伝えたところによると、審判のインテグリティ(完全性)を疑ってはいけないという長年の方針があることを踏まえて、NFLはリードHCとマホームズの試合後のコメントを再検討するという。

リードHCは月曜日に報道陣に対し、自身のフラストレーションの原因は審判とのコミュニケーション不足にあると明かした。

「自分が昨日、審判について何と言ったか、何とほのめかしたかは分かっている」と強調したリードHCは次のように続けている。

「いいかな、今回の件に対する言い訳はない。私が言っているのはそういうことじゃない。私はずっと彼らと良好な関係を築いてきた。そこが重要な部分だ。ある選手に関して何かを私に伝えたときに、私がすぐにその選手に伝えて変えさせるというのを彼らは知っている。何インチずれているとかそういうことについて話すときにね。私はこの仕事を長くやっているが、そういうことは試合中に起こるものだ。これは言い訳でもなければ、試合を台無しにした審判を責めているわけでもない。そういうことではない。だが、仕事上の関係。今回のことに関してはその部分がものすごく重要なのだ。両方の立場で見ることができるからね。守備選手がニュートラルゾーンに並ぶこともあれば、そうでないこともある。審判がヘッドコーチに注意を促したら、私たちの場合はそこで選手たちに伝える。それでもしコールを受けたら、警告された通りなわけだ。何年もそうしてきた。それこそ私が本当に伝えたかったことなんだ」

「私は審判から伝えられたことを、選手たちのところに行って伝えることに誇りを持っている。即座に選手たちに伝えるのだ。“聞いてくれ、彼らは君に警告を与えている。こうしなかったら君の責任になる”とね。それが、私が伝えようとした重要な部分なのだが、試合の後だったからあまりうまく伝わらなかったかもしれない」

【RA】