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QBウィルソンは先発復帰戦で「素晴らしい」パフォーマンスを見せたとジェッツHCサラー

2023年12月12日(火) 10:28

ニューヨーク・ジェッツのザック・ウィルソン【AP Photo/John Munson】

キャリアで3回目のベンチ降格を経験した後、クオーターバック(QB)ザック・ウィルソンは一筋の希望を見出して、ニューヨーク・ジェッツを率いてヒューストン・テキサンズに対して30対6で勝利を収めた。

『Associated Press(AP通信)』によると、ジェッツのヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは「後半、ザックはこれまでのキャリアの中で最高のプレーをしたと思う」とコメントし、「今日の彼は素晴らしかった」とつけ加えたという。

過去2試合において3番手に降格させられていたウィルソンは、前半を通じてプレーが安定せず、両チームとも得点なしでハーフタイムを迎えた。しかし後半、24歳のQBウィルソンは、かつてドラフト指名順を全体2位に押し上げた底力をついに見せる。

「彼は素晴らしかったよ」とレシーブ9回で108ヤードをマークしたワイドレシーバー(WR)ギャレット・ウィルソンは言い、こう続けた。

「ザックは今日本当に大暴れした」

ウィルソンはパス36回中27回成功、301ヤード、タッチダウン2回を記録している。300ヤード超えは今季初で、キャリア通算では3度目。後半は21回中18回のパスで209ヤードを稼いだ。パスタッチダウン2回以上、インターセプトなしはウィルソンにとってキャリア2試合目となっている。

ウィルソンはシーズンを通してミスを恐れるプレーが目立っていたが、後半にはリラックスしたプレーを見せていた。

『ESPN』によれば、ウィルソンは「コーチとしてはいつも“ああいうパスは投げるな”と思うだろう」と述べ、次のように続けているという。

「時にはそれが逆ということもある。だから、オレにとってそこだ、と思った時に投げるんだ、自分自身を信じて。悪いプレーが起こることもあるけれど、信じて投げるしかない。これもフットボールの一部なんだ」

このメンタリティの変化と、ジェッツの攻撃コーディネーター(OC)ナサニエル・ハケットによるよりオープンなプレーコールが、後半のウィルソンを解き放つのに効果的だった。チームメイトたちは、今週に入ってクオーターバックの心構えが変わったことに気づいている。

「彼はオレに言ったんだ、“みんなのためにプレーしているんだ。何も失うものはない”ってね」と語るコーナーバック(CB)D.J.リードは、「彼は“最悪の場合、またベンチに下げられるだけだ”って言っていた。その彼の言葉が、彼自身のプレーに現れていた」と続けた。

ガード(G)レイケン・トムリンソンは「彼は今週初めに言ったんだ、やっちまえ。外に出て楽しんで、すべてを出し切れって」とコメントしている。

過去にもウィルソンの閃光のような活躍は見られることがあった。例えば、チーフスとの試合だ。しかし、すぐに調子を落としてしまった。残り4週間の課題は、ウィルソンがリラックスして何も失うものがないというメンタリティでプレーし続けるのか、それとも彼のキャリアを苦しめてきた問題を抱え続けるのか、ということだ。

【KO】