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新人のTEラポルタとRBギブスを称賛するライオンズQBゴフ

2023年12月18日(月) 11:22


デトロイト・ライオンズのサム・ラポルタ【AP Photo/David Dermer】

デトロイトにおける心配事はすべて、シーズン第15週にライオンズ攻撃陣が42得点を挙げるという活躍を見せたことで解消された。

クオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフ率いるデトロイト・ライオンズは現地16日(土)夜に行われたデンバー・ブロンコス戦で、ランとパスを両方ともいい塩梅(あんばい)で駆使してトータル448ヤードを稼いだ上に、6回のタッチダウンドライブを生み出し、今季の最高得点に並ぶ42点を挙げてシンプルに圧倒的な強さを見せつけた。

それはこの1カ月間、ターンオーバーが多く、2勝2敗と苦戦していたチームに必要な内容だったと言えよう。ゴフは自己最多タイ記録に並ぶ5回のタッチダウンパスを記録したものの、この試合で主役となったのは新人のタイトエンド(TE)サム・ラポルタおよびランニングバック(RB)ジャーマイア・ギブスで、2人は合わせて5回のタッチダウンを生み出している。

ゴフは試合後に報道陣に対して「あの2人はこれまで一緒にやってきた新人の中でも特に素晴らしい」とコメント。「彼らがメンタル面で対処していること、毎週日曜日に俺たちのためにやってくれていること。練習方法、プロとしてのあり方、すべてにおいてこの上なく素晴らしい」

ラポルタが記録した5回のレシーブ(56ヤード)のうち3回がタッチダウンにつながった一方で、ギブスはランでもキャッチでもタッチダウンを決めた。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、ラポルタとギブスのタッチダウン5回という記録は、1979年シーズンにバッファロー・ビルズのワイドレシーバー(WR)ジェリー・バトラーとディフェンシブタックル(DT)フレッド・スメラスが記録して以来、1試合で新人選手たちが決めた合計タッチダウン数として最多だという。

ラポルタが確実なレッドゾーンの脅威であり続けている一方で、ギブスはバックフィールドからチェンジ・オブ・ペースのプレーメーカーとして開花しており、この新人コンビはデトロイトの充実したオフェンスに欠かせない要素となっている。

この2人はライオンズの調子を決定づける存在となっているだけではなく、4月のドラフトにおけるライオンズの1巡目および2巡目の指名に疑問を呈した人々の論調も変えつつある。

ヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベルは試合後に「(ジェネラルマネジャー/GM)ブラッド・ホームズに話を戻す。彼はまたしてもとんでもない仕事をやってのけた。彼はその2つの指名に関して多くの批判を浴びたが、彼らは問題なさそうだ。だから、私は彼らを獲得できてうれしい」と述べた。

これまでで最も効率的なラッシングを見せたギブスはキャリー11回で100ヤード、キャリー平均9.1ヤードを記録。コーナーを曲がる際の爆発力とブロックを利用する際の決断力は毎週向上しているようだ。デビッド・モンゴメリーとギブスのRBコンビを擁するライオンズは、バックフィールドからリーグ屈指のワンツーパンチを繰り出すことができる。

NFLでアイオワ大学ホークアイズ出身のタイトエンドが活躍するという伝統を受け継いでいるラポルタは、3回のタッチダウンをマークしたことで稀有な存在へとなりつつある。NFLリサーチによれば、ラポルタは土曜日に、殿堂入りを果たしたジョン・マッキー(1963年)およびマイク・ディトカ(1961年)に続いて、ルーキーシーズンに700ヤード以上のレシーブヤードと7回以上のタッチダウンレシーブを記録した史上3人目の新人タイトエンドになったという。

今回の勝利でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区タイトル獲得の可能性をさらに高めたライオンズには、日曜日に2016年シーズン以来のプレーオフ進出が決定するシナリオがいくつかある。しかし、プレーオフの試合で勝利し、地区タイトルを勝ち取ることは、1993年――モーターシティが最後にプレーオフでの勝利を手にしたシーズン――以来、そのような偉業を成し遂げていないライオンズにとって最も重要なことだ。

ラポルタに言わせれば、現在進行中の成功は、ライオンズが4月に2つのドラフト指名権で原石を掘り当てたこと以上に重要なことのようだ。

ラポルタは試合後に『NFL Network(NFLネットワーク)』で「それはヘッドコーチから始まる」と語り、「ダン・キャンベルはこの30年間に起こったことがもうここでは起こらないという基準を作った。それは姿勢の問題だ。メンタル面の問題だ。彼から始まるんだ」と続けている。

【RA】