ニュース

ファルコンズはコルツ戦でQBハイニケを先発に、QBリッダーは今季2度目のベンチへ

2023年12月20日(水) 09:21


ワシントン・コマンダースのテイラー・ハイニケ【AP Photo/Rich Schultz】

アトランタ・ファルコンズが低迷しているシーズンを立て直そうとしている中で、ヘッドコーチ(HC)アーサー・スミスはまたしてもクオーターバック(QB)を変更しようとしている。

ファルコンズは現地24日(日)に行われるインディアナポリス・コルツ戦でQBタイラー・ハイニケを先発させ、キャリア2年目のQBデズモンド・リッダーを再びベンチに下げると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが状況を知る人物の話をもとに報じた。

今回の動きを最初に報じたのは『The Athletic(ジ・アスレチック)』だ。

リッダーがベンチに下げられるのは今季2度目になる。シーズン第9週および第10週はハイニケがリッダーの代わりに先発を務め、いずれも敗れている。11月12日に敗れたアリゾナ・カーディナルス戦の終盤に負傷したハイニケの代役を務め、逆転を実現させそうになったリッダーは、それを機に先発の座を取り戻していた。

残念なことに、リッダーはシーズン序盤と同じ悩みを抱えている。カロライナ・パンサーズに9対7と悲惨な敗北を喫した前回の試合で、リッダーは終始一貫性がなく、レッドゾーンでインターセプトを喫するという致命的な失態を演じた。その結果として試合には敗れ、ファルコンズがプレーオフに進出できる可能性は急激に低くなっている。

リッダーが輝きを見せた瞬間はほとんどなく、16回のターンオーバー(NFLで同率5位)を喫している上に、そのうち6回はレッドゾーンでのものだった。リッダーは敵地で行われる試合で特に精彩を欠いており、この2シーズン、アウェーで先発を務めた際のパス成功率は59.4%、試合平均ヤードは162.6ヤードという数字にとどまっている。

今回の動きを受けて、これでファルコンズがリッダーを起用する試みを終えるのかが疑問となっている。

ハイニケは先発した2試合で必ずしも輝きを放っていたわけではなく、パス成功率54.72%、タッチダウン2回、インターセプト1回という記録だった。また、2連敗を喫する中で4回ものサックを喫している。現時点で、スミスHCはシーズン終盤に追い上げるきっかけになるのであれば何でもつかもうとしているところだ。ハイニケは投球能力が高く、オフェンスをオープンにすることに貢献する可能性があるものの、時に危険な方向にボールを投げてしまうことがある。

ファルコンズは日曜日にコルツを迎え撃った後に、シカゴ・ベアーズおよびニューオーリンズ・セインツと敵地で対戦してレギュラーシーズンを終える予定だ。

勝てる可能性があるNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区でポストシーズンに返り咲くことを目指し、オフシーズンに手を打ってきたにもかかわらず、チームが失速していることから、スミスHCの将来は危ぶまれている。なりふり構っていられないコーチ陣は、行き詰まったオペレーションを活性化するためならどんな手でも使う。スミスHCにとって、それはハイニケに再び先発を任せるということだった。それがうまくいかなければ、2024年にアトランタでは全体的な見直しが行われるかもしれない。

【RA】