ニュース

ランプレーでブロックしなかったスティーラーズWRピケンズ、「ケガをしたくなかった」

2023年12月20日(水) 14:02


ピッツバーグ・スティーラーズのジェイレン・ウォーレン【AP Photo/Michael Conroy】

現地16日(土)、エンドゾーンに向かって疾走していたピッツバーグ・スティーラーズのランニングバック(RB)ジェイレン・ウォーレンは、インディアナポリス・コルツのディフェンダー3人組にゴールラインの1ヤード手前で止められた。

ウォーレンの左側で、スティーラーズのワイドレシーバー(WR)ジョージ・ピケンズは転がり込んできたコルツの守備選手を飛び越えるまで、ほとんどただの見物人に過ぎなかった。

スティーラーズが30対13で敗れたこともあり、ピケンズはブロックしようとしなかったことで評論家やファンから怒りを買っている。

ピケンズは火曜日にこの件について説明したが、それによって好意的な意見が押し寄せる可能性は低い。

『TribLive』のジョー・ラッターによると、ピケンズは火曜日に「ケガをしたくなかった。同じ場所にとどまって誰かをブロックしたら、いとも簡単に衝突されてしまう」と語ったという。

ピケンズはヒューストン・テキサンズの新人WRタンク・デルが今季、ブロック中に複数の選手の間に巻き込まれて腓骨を骨折し、シーズン絶望になったことを強調している。

『93.7 The Fan(93.7ザ・ファン)』によれば、ピケンズは「俺はタンク・デルのような状況を避けようとしたんだ。タンク・デルに起きたのと同じことが起きないようにね。長くとどまってブロックしたら、ものすごく簡単に下敷きになってしまう」と話したとのこと。

ウォーレンはエンドゾーンに辿り着けなかったものの、スティーラーズはそのドライブの最後に得点を挙げることができた。しかし、そのプレーで傍観者となっていたピケンズは試合を終えてから数日が経ってもあまり成長していない。

今回の敗北を受けて3連敗を喫し、7勝7敗と低迷しているスティーラーズで、苦しいシーズンを送っているキャリア2年目のピケンズは、明らかに決断力が不足しているように見えたことで批判を浴びているにもかかわらず、そうした批判を受けるのは大げさに騒ぎ立てる一方で試合に出ることはないメディア関係者のせいだと述べている。

ラッターによると、ピケンズは「あいつらはフットボールをプレーしない。あいつらは君たちと同じことをしている」とコメントしたという。

新人時代に17試合に出場してレシーブ52回、801ヤード、タッチダウン4回を記録したピケンズ。実感は湧きづらいが、ピケンズは今シーズンの14試合を通してレシーブ52回、814ヤード、タッチダウン3回と、すでに1年目の成績と匹敵する数字を残している。

それでもなお、スティーラーズ全体にとっては試練のシーズンとなっており、試合平均得点で28位、試合平均ヤードで27位に沈んでいるオフェンスの苦戦は特に目立つ。ピケンズはシーズン第9週に勝利したテネシー・タイタンズ戦でキャッチ2回、マイナス1ヤードを記録した直後に「俺を自由にさせてくれ」というコメントをソーシャルメディアに投稿した。現在、ピケンズは不穏当な理由で再び注目を浴びている。

2023年シーズンにブレイクを果たすという大方の予想に反して、ピケンズはほとんどそれを成し遂げていない。それどころか、スティーラーズから2022年NFLドラフト2巡目で指名される前から存在していたシナリオをさらに発展させている。ピケンズは一部の人から2022年度候補生で最も優秀なワイドレシーバーだと見なされていたが、ケガと性格上の懸念からレシーバーの中で最初に指名されることはなかった。

ドラフト前のイメージを払拭することを目指してきたピケンズだが、いまだに自分の評判を上げようと奮闘している理由として、メディアの存在を再び挙げた。

「俺がまだ戦っているのは、ボールをプレーしていない、フットボールのゲームをプレーしていない多くのやつらのせいだと感じている。意見を言っているメディアの連中だ」とピケンズは話している。

今のところ、ピケンズはケガとダウンフィールドでのブロックを避けているが、メディアからの監視の目は緩みそうにない。

【RA】