ファルコンズは今季の残りでQBリッダーではなくQBハイニケを先発起用へ
2023年12月21日(木) 10:44アトランタ・ファルコンズのヘッドコーチ(HC)アーサー・スミスは今シーズンで3度目のクオーターバック(QB)交代を行い、デズモンド・リッダーを再びベンチに下げてバックアップのタイラー・ハイニケを先発に据えることになった。
2023年レギュラーシーズンの開幕を先発として迎えたリッダーが苦戦していたにもかかわらず、スミスHCはシーズン序盤にQB交代を求める声をはねのけながら過ごしていた。その後、シーズン第9週を迎える前に、スミスHCはシグナルコーラーの変更を決断。2週間にわたってハイニケに司令塔を任せた。シーズン第10週に、負傷したハイニケの代わりに出場したリッダーが逆転まであと一歩のところまでチームを導いたことを受け、スミスHCは再びリッダーを先発にしている。
その際に、スミスHCは今季の残りの期間で先発の役割を担うのはリッダーだと示唆していた。しかし、現地17日(日)に行われたカロライナ・パンサーズ戦で9対7と悲惨な敗北を喫した後、スミスHCは再びギアを入れ替えた。
リッダーが再びラインアップに戻ったときと同様に、スミスHCは残りの試合ではすべてハイニケに先発を任せるつもりだと述べている。
スミスHCは水曜日に報道陣に対して「ああ、もちろん、デズが数週間前に戻ったとき、シーズンの最後までプレーさせるつもりだった。そういう計画だった」とコメント。
「とはいえ順応する覚悟はしておかなければならない。計画に関してもね。1週間ごとに、あるいは半分ずつ入れ替え続けるなんてことはしたくない。それは私たちがやりたいことではない。現時点ではタイラーが最善のチャンスを与えてくれる状態だと感じていて、私たちはそれに順応しなければならないから、そうするのだ。今後はタイラーとプレーしていく」
限られた機会の中で、ハイニケはチームに勝利をもたらすことができず、先発した2試合の成績はパス成功率54.7%、323パスヤード、タッチダウン2回、サック4回というものだった。6勝8敗のファルコンズはハイニケがシーズン終盤にチームをけん引してくれると確信していると強調したスミスHCは、次のように話している。
「ああ、間違いなく、ロースターにいる選手のことはみんな信頼している。だからこそ彼らはここにいるのだ。ミネソタ(バイキングス)戦はアリゾナ(カーディナルス)戦とはまったく違っていて、最終的な結果こそ求めていたものではなかったが、別の選手でいろいろなことがあったし、彼らは2人とも良いスキルセットを持っている。選手たちに強みを発揮させ、勝つためのプランを実行することが、私たちの仕事の一部だ」
初めて先発として迎えたシーズンに2度ベンチに下げられたリッダーにとって、ファルコンズでの先行きは不透明になっている。リッダーは狭いスペースにボールを投げ込む才能を垣間見せていたが、そうした瞬間はあまりにも少なく、ミスの方が圧倒的に多かった。リッダーのタッチダウン対インターセプト比(10対10)はパンサーズの新人QBブライス・ヤング(9対9)と並んでリーグで2番目に悪く、ベンチに下げられたニューイングランド・ペイトリオッツのQBマック・ジョーンズ(10対12)を追いかけるのみとなっている。リッダーが喫したターンオーバー数(16回)はNFLで同率5位の多さだ。
スミスHCは水曜日にリッダーについて「デズモンドの旅が終わったわけではない」と述べている。
シーズン最後の3週間でどうなるかにもよるが、その旅には、将来的に別のクラブに移ることや、ファルコンズのコーチングスタッフが変更されることが含まれているかもしれない。
『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』による最近の分析によると、パンサーズ戦での敗北を受けて6勝8敗となっているファルコンズが、プレーオフに進出する可能性は11%とのこと。次のインディアナポリス・コルツ戦で敗れれば、その確率は4%にまで減少するという。ネクスト・ジェン・スタッツは火曜日の時点で、ファルコンズがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区を制する可能性は7%と分析している。
【RA】