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コマンダース、シーズン第17週49ers戦の先発QBにブリセットを指名

2023年12月28日(木) 08:12


ワシントン・コマンダースのジャコビー・ブリセット【AP Photo/Adam Hunger】

サム・ハウエルのスタメン落ちはシーズン第17週も持ち越しするようだ。

ワシントン・コマンダースのヘッドコーチ(HC)を務めるロン・リベラが現地27日(水)に発表したところによると、チームは大みそかに予定されているサンフランシスコ・49ers戦でクオーターバック(QB)ジャコビー・ブリセットを先発起用するという。

24日に30対28で敗北を喫したニューヨーク・ジェッツ戦では、第3クオーターにブリセットがハウエルに代わって途中出場。その直後から精彩を欠いていたコマンダースオフェンスが活気を取り戻した。ブリセットが司令塔を担う中で、コマンダースは3回続けてタッチダウンドライブを展開、ジェッツが築いていた20点のリードを消し去り、レギュレーション上で残り5分を切ったところで1点のリードを得るまで回復していた。

コマンダースは惜しくも負け試合となったが、今回のワイルドな展開はリベラHCにとってもはや無視できないサインになったようだ。つまり、今はもうハウエルが一番のクオーターバックではない、ということ。

リベラHCは「この数週間はうまくいっていなかったので、(ハウエルにとって)見学する良い機会になると思っただけだ。ジャコビーはプロフェッショナルであり、彼らしいプレーを見せてくれているので、サムにとってはいろんなことを見るチャンスになり、オフェンスがどうなるのかも見られるので、きっと助けになるだろう」とコメントしている。

これまでにニューイングランド・ペイトリオッツ、インディアナポリス・コルツ、クリーブランド・ブラウンズを渡り歩いてきたベテランのブリセットは、ターンオーバーしがちなハウエルを破滅に向かわせたかもしれない49ersディフェンスを相手に、コマンダース浮上のために、ひと肌脱ぎ続けるだろう。ここ数週間、ハウエルがボールを守るのに苦労している様子を見ていたリベラHCはこの現実を踏まえて今回の決断を下したといい、将来のクオーターバックとして選ばれたハウエルがサバティカルから恩恵を受ける可能性があることを受け入れたようだ。

リベラHCの目には「ブレイク」として映っているようだ。

「今年、彼が多くのフットボールをプレーしたことも一因かもしれない。ハードでタフなフットボールだ。ひと息つくチャンスになるだろう」

そう話したリベラHCは2023年シーズン、珍しくハウエルにこだわりを見せ、キャンプに入ったタイミングでハウエルをトップオプションとして指名するに至り、ハウエルが自らの見解の正しさを証明してくれるはずだという見立てを変えることはなかった。また、リベラHCは2023年を振り返り、ハウエルが大いなるポテンシャルを垣間見せたこと、ハウエルがコマンダースの将来を担えるという思いを倍加させたことを指摘している。

しかしながら、最近の苦戦はその予測に疑いの目を持たせており、リベラHCは27日、ハウエルに明るい瞬間もあれば「しこりもある」ことを認めた。

それでも、リベラHCはハウエルに楽観的な見通しを抱いている。ただし、表現が若干変わったことが、2週間ないし3週間後にコマンダースに変化が訪れるかもしれないことの表れかもしれない。

リベラHCはハウエルについて「弾性を持った選手であり、このリーグで将来の明るい堅実な若手だと思っている。本当にそう思っている。NFLでクオーターバックを務められる選手であり、それをうまく実行し、ハイレベルで実行できる選手だ」とも語っている。

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