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来季の続投を計画するシーホークスHCキャロル

2024年01月09日(火) 15:52

シアトル・シーホークスのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロル【AP Photo/Michael Ainsworth】

シーズン第18週に勝利を収めたにもかかわらず、プレーオフ進出にあと一歩届かなかったことを受け、シアトル・シーホークスのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルは現職にとどまろうと考えているようだ。

現地8日(月)、キャロルHCは2024年シーズンに復帰し、15シーズン目も指揮を執りたいとの意向を明らかにした。

キャロルHCは『Seattle Sports Radio(シアトル・スポーツ・ラジオ)』で「このチームを指揮することを計画している」と話している。

「私はチームのみんなが大好きだと言っているだろう。それが私のやりたいことで、自分たちがどこまで行けるか見てみたい」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロは日曜日、現在72歳のキャロルHCが退任することを決断した場合に備えて、シーホークスが常に緊急時対応計画を評価および更新していると報じた。ラポポートとペリセロによれば、キャロルHCの契約は2024年シーズン末までとなっており、オフシーズンに行使できる2025年のオプションがついている状態だという。

キャロルHCは月曜日に「疲弊なんかしていない。疲れていない。そういうのとは無縁だ」と強調。

「もっといい仕事をしなければならないし、もっとコーチたちを手助けしなければならない。私たちは指導面でもっといい仕事をする必要がある。改善すべき点はたくさんある」

2シーズン連続で9勝8敗となったシーホークスだが、今季にワイルドカード進出という昨季と同じような成功を再現することはできなかった。

クオーターバック(QB)ジーノ・スミスは先発2年目のシーズンに成績を落とした(2022年シーズンにタッチダウン30回、パサーレーティング100.9を記録したのに対して、今季はタッチダウン20回、パサーレーティング92.1をマークした)ものの、シーズン第14週と第15週にはケガで欠場を余儀なくされていた。スミスが欠場したのはシーホークスが連敗を喫した4試合の最後の試合だ。この連敗がきっかけとなり、シーホークスはチャンスを目前にして外野に追いやられてしまった。

ピッツバーグ・スティーラーズとの対戦で、スミスは本領を発揮できず、シーホークスはホームで敗北。それにより、シーホークスがプレーオフに進出できる可能性は他チームの結果に左右されることになった。グリーンベイ・パッカーズが日曜日に勝利を収めてこの野望を実現させた一方で、スティーラーズも最後の3試合に勝利してプレーオフ進出を確定させている。

シーホークスはこの3シーズン中2シーズンでプレーオフ進出を逃したことになるが、キャロルHCが指揮を執った最初の11シーズンでシーホークスがポストシーズン進出を逃したのが2011年と2017年のみだったことは、前代未聞の偉業だと言えよう。

キャロルHCは2024年オフシーズンについて「常に変化はある」と述べた。「ロースターが変われば、あらゆることが変わる。そうなればより良くなり、可能な限り良い状態になれるように取り組んでいくだけだ。そのために会議を行うのだ」

2013年シーズンにシーホークスをスーパーボウル制覇に導いたキャロルHCは、在任期間を通じて競争力のあるチームを維持し、レギュラーシーズンに137勝89敗1分の成績を残しながら、10回のポストシーズン進出(プレーオフでは10勝9敗)を実現させてきた。

約10年ぶりの負け越しを記録した2021年シーズンの後、QBラッセル・ウィルソン時代からの移行を成功に導いたキャロルHCは、2023年に向けてシアトルに活力を吹き込んだと見られていた。その勢いは日曜日に止まってしまったものの、シーホークスで歴代最多勝利数を誇るヘッドコーチは次のシーズンに向けて準備を進めている。

【RA】