ベアーズGMポールズ、QBフィールズの将来について明言せず
2024年01月11日(木) 13:58シカゴ・ベアーズはフランチャイズの歴史の大半において、真のフランチャイズクオーターバックを探してきた。
現地10日(水)、ベアーズはオフェンスに大幅な変更を加えたが、QBジャスティン・フィールズが戻ってくるのかという大きな疑問に対する答えは語られていない。
ジェネラルマネジャー(GM)ライアン・ポールズは発言の冒頭で、2024年NFLドラフト全体1位指名権を保持しながらフィールズの将来について熟考しているベアーズが、いかなる決断も急ぐつもりはないことを明らかにした。
チーム公式記録によると、ポールズGMは「ジャスティンについて、ドラフトプロセスについて、多くの質問が出てくるのは分かっている」と述べ、こう続けている。
「われわれは今、情報収集モードに入っている。自分たちの組織にとって健全な決断ができるようあらゆる手段を講じるつもりだ」
「ジャスティンは良くなったと思う。彼はこのチームを引っ張っていけると思っている。しかし同時に、私やスタッフがすべてを見直さなければならない独特な状況もある。それこそがまさにわれわれがやろうとしていることで、フリーエージェンシーについても同じことが言える。人事スタッフの意見を聞きながら、フリーエージェントを検討し、評価し、そしてまた、この組織が次のステップに進むために最善の決断を下すつもりだ」
2021年ドラフト全体11位で指名されたフィールズは、この年に1巡目指名されたクオーターバックに関して急激に広まっている悪評の対象となっている(他にはザック・ウィルソン、トレイ・ランス、マック・ジョーンズなど)。フィールズはベアーズの前体制を指揮していた元ヘッドコーチ(HC)マット・ナギーおよび元GMライアン・ペースによって指名された。
フィールズはポールズGMおよびマット・エバーフラスHCと2シーズンを共にしている。シーズン第18週を終えたあと、このトリオの将来は危ぶまれていたが、エバーフラスHCとポールズGMは残留。フィールズも同じようにチームに残るのかが、ベアーズがオフシーズンに最も注目されるポイントとなるだろう。
エバーフラスHCは「私たちは今のジャスティンの状態をとても気に入っている」とコメント。
「彼はよく成長している。インターセプトやサックの数を抑えるなど、フィールドに集中していい仕事をしている。その点で素晴らしい仕事をしてくれているし、遠くにいいボールを出すこともできる。私たちがフットボールチームとして成長するとともに、彼も成長し続けるだろう」
火曜日、攻撃コーディネーター(OC)ルーク・ゲッツィと、攻撃陣のスタッフが数名解雇された。ゲッツィが攻撃コーディネーターを務めていた2年間に、フィールズが成長を遂げたことは議論の余地があると言えよう。
エバーフラスHCは次期OCについて「優れた指導者が欲しいと思っている。その人は各ポジションの指導にあたるコーチたちを指導しなければならないから、それが重要だと思っている。それこそが偉大なコーチの第1の特徴だと思う」と語った。
次期OCが指導にあたるのがフィールズなのか、それとも南カリフォルニア大学(USC)のケイレブ・ウィリアムズ、あるいはノースカロライナ大学のドレイク・メイになるのかはまだ分からない。
今シーズン、親指のケガで4試合を欠場したフィールズは、3年間のキャリアでまだフルで先発を務めたことがない。今季は先発として5勝8敗を挙げ、パスヤード(2,562ヤード)とパス成功率(61.4%)ではキャリアハイを更新。また、ラッシングでも657ヤードを記録した。
7勝10敗というフィールズ時代で最も好成績を残したシーズンが終わったとき、フィールズはチームメイトやファンから多くの支持を集めた。しかし、感謝こそすれ、それを考慮に入れることはできないと考えているポールズGMは、次のように話している。
「少し割り切らないといけないが、好ましいと思っているのは間違いない。チーム作りに関して言えば、そういうタイプのサポートがロッカールームにあるのは望ましい。彼らがフィールドに立つとき、クオーターバックポジションにいる選手のことは信じていてほしいし、それぞれの右隣の選手や左隣の選手のことも信じていてほしい。私がそれを好ましいと思っているのは間違いない」
「どんな決断も、感情を排除して全体を見渡さなければならない」
ベアーズ史上、プロボウルに選出されたクオーターバックはわずか5人で、4,000パスヤード以上を記録したクオーターバックは1人もいない。
しかし、1,000ランヤードを達成したクオーターバックが1人だけいる。それが2022年シーズンのフィールズだ。本領を発揮しているとき、フィールズはファンを席から立ち上がらせ、試合を優位に進めるダイナミックなデュアルスレットQBだった。しかし、フィールズはケガと一貫性の欠如に悩まされている。
フィールズは確実に将来性を示してきたが、それはポールズGMが先発QBを入れ替えるのを思いとどまるのに十分なものだったのだろうか?
「われわれがやろうとしているのは、組織にとってベストなことをすること」と強調したポールズGMは「トレードバックに関しても似たような状況になるだろうし、チームが次のステップに進むために何が役に立つのか、それらすべてを検討しなければならない」と続けた。
【RA】