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3回のタッチダウンでパッカーズの勝利を後押ししたRBジョーンズ

2024年01月16日(火) 16:04

グリーンベイ・パッカーズのアーロン・ジョーンズ【AP Photo/Sam Hodde】

現地14日(日)にダラス・カウボーイズを撃破したグリーンベイ・パッカーズのクオーターバック(QB)ジョーダン・ラブは、あらゆる称賛を浴び、見出しを飾るのにふさわしいと言えよう。この若きクオーターバックはセンセーショナルだったが、パッカーズ攻撃陣の原動力となった選手を見逃してはならない。それはランニングバック(RB)アーロン・ジョーンズだ。

48対32で勝利したカウボーイズ戦で、ジョーンズはキャリー21回で118ヤード、タッチダウン3回をマーク。ジョーンズは今回で4試合連続の100ランヤード超えを達成し、そのすべてでパッカーズは勝利を収めている。パッカーズは2020年にリーグがプレーオフ進出チームを拡大して以来、第7シードとして初めてポストシーズンで勝利を収めたチームとなった。マット・ラフルアーHC(ヘッドコーチ)率いるパッカーズは良からぬ方向にそれていく可能性があったにもかかわらず、ジョーンズはシーズン終盤のプレーで一気に流れを引き寄せた。

チーム公式記録によると、ラフルアーHCはジョーンズについて「あなたたちも見ただろう? 足を地面につけて爆発力を発揮し、人にミスをさせる彼の能力をね。あのフットボール選手の素晴らしさについては言葉では言い尽くせない。彼がこのチームにとって何を意味するか、彼がもたらしてくれるリーダーシップについてもね。彼は稀有な選手だ。彼のような選手はあまりいない。チームメイトをどのように励ますか、どのように高揚させるかという面でもだ」と述べたという。

日曜日、ジョーンズはタッチダウンでチームメイトを高揚させた。今回のタッチダウンラン数(3回)は、ジョーンズが2023年レギュラーシーズンに記録した合計数(2回)よりも多い。フランチャイズの歴史の中でジョーンズの他にプレーオフを含む3試合以上で3回以上のタッチダウンを決めた選手は、伝説的なパッカーズの元選手であるジム・テイラー(6回)およびポール・ホーナング(4回)だけだ。

また、今回の結果を受けて、ジョーンズが2回以上のタッチダウンを決めたプレーオフゲームの数はキャリア通算3回となった。2回以上のタッチダウンを決めたプレーオフゲーム数でジョーンズを上回るランニングバック――エミット・スミス、サーマン・トーマス、フランコ・ハリス、ジョン・リギンズ、テレル・デービス――は皆、殿堂入りを果たしている。

パッカーズは試合序盤からジョーンズを出すことを重視しており、ジョーンズはプレー12回、75ヤード、7分52秒のオープニングポゼッションで、7回ボールに触れてタッチダウンに貢献し、試合の流れを作った。

ライトガード(RG)ジョン・ランヤンは「相手が本当に優秀なパスラッシュユニットを擁していることは知っていたから、俺たちはできるだけそれを遠ざけたいと思っていた」と明かしている。

「彼らがランゲームに参加したがらないことも分かっていた。それがうちのゲームプランだった。俺たちは意のままにボールをあちこちに動かしたと思う。ゲームプランを貫いて、4クオーターすべてでやり通した」

ジョーンズはシーズンの大半でケガに対処しており、その時期とパッカーズが浮き沈みの激しいプレーをしていた時期はほとんど重なっていた。ジョーンズが健康で好調であれば、ラフルアーHCのゲームプランはガラリと変わり、パッカーズのオフェンスは予定通りに進んだ。また、ジョーンズは若手ぞろいのオフェンスに信頼できるベテラン選手の存在感をもたらしていた。

ラブはジョーンズについて「彼がチームのリーダーであることは明らかだし、彼がボールを持てばプレーメイク能力も手に入れることになる。彼はまさにトータルパッケージだ。俺はアーロン・ジョーンズが大好きだ。身のこなし、仕事の進め方、そして毎日仕事をする準備ができている姿は、チームに大きな刺激を与えてくれる」と話している。

ジョーンズは地元テキサスで再び輝きを放った。ジョーンズはこれまでに敵地で3回以上のタッチダウンランを記録した試合が2回あり、いずれもダラスでそれを成し遂げている(2019年シーズン第5週にタッチダウンラン4回、2023年ワイルドカードラウンドで3回)。

2021年に他界した父アルビン・ジョーンズSr.を追悼し、応援しながら育ったチームを打ちのめすことは、パッカーズのランニングバックにとってこの上ない喜びになったようだ。

「一周回って元に戻ってきたような感覚だった」と振り返ったジョーンズは「俺たちがフットボールにのめり込んだきっかけは、これだった気がする。これは父が応援していたチームで、俺もずっと応援していたチームだ。父親のようになりたいと常に思っていたから、俺の応援するチームにもなった。エミット・スミスは俺のランニングバックだった。俺が最初に身につけたジャージーは22番だ。試合前に彼と話す機会があったから、それは自分にとっても特別なことだった。父にはルーキーイヤーにここでプレーする姿を見てもらえた。彼が今夜、ここに来ていたことは分かっている。ダラスは俺にとって特別な場所なんだ。初めて一周回って戻ってきた感じがした。故郷にいるような感覚だ」と続けている。

パッカーズはディビジョナルラウンドで、第1シードを保持しているサンフランシスコ・49ersの本拠地に乗り込む予定だ。

【RA】