NFL屈指のセンター（C）ジェイソン・ケルシーがキャリアを終えることになった。

現地15日（月）夜、フィラデルフィア・イーグルスがタンパベイ・バッカニアーズに敗れてポストシーズン敗退となったことを受けて、ケルシーがチームメイトに13年目のシーズンをもって引退すると伝えたと、『NFL Network（NFLネットワーク）』のマイク・ガラフォロが報じた。

第一報を伝えたのは『ESPN』だ。

カンザスシティ・チーフスのタイトエンド（TE）トラビス・ケルシーの兄であるジェイソンは、プロボウルに7回、オールプロに6回選出され、スーパーボウルチャンピオンに1度輝いた経歴を持つ。

イーグルスが試合に敗れた後、ケルシーはフィールドで感情的になっている様子を見せ、報道陣への対応を拒否していた。

Jason 💚 pic.twitter.com/3tLvyM9XH1

— NFL (@NFL) January 16, 2024

イーグルスのヘッドコーチ（HC）ニック・シリアニはケルシーがいなくなる見込みについて尋ねられた際に、胸の内を明かすのをはばからなかった。

シリアニHCは月曜夜に「彼は特別だ。彼のことが大好きだ。これまで関わってきた人の中でも特に特別な存在だ」と話している。

いつか殿堂入りを果たすと見られている36歳のケルシーは、この数シーズン、自分のキャリアについて熟考してきた。

昨季のスーパーボウルで弟が所属しているチーフスに敗れた直後は、まだどうなるか決まっていなかった。その1年前、ケルシーはシリアニHCからビールを数樽送られたことをきっかけに引退を撤回していた。

今回、ケルシーは本当に引退するようだ。

ケルシーは人気の絶頂に立った状態で現役生活を終える。弟と共に出演しているポッドキャスト『New Heights with Jason and Travis Kelce（ニュー・ハイツ・ウィズ・ジェイソン・アンド・トラビス・ケルシー）』は大人気で、弟や母親と共に“Campbell’s Soup（キャンベルスープ）”のコマーシャルにも出演しているケルシーは、『People（ピープル）』誌の“最もセクシーな男性”に選ばれたこともある。

昨オフシーズンの“NFL Broadcasting and Media Workshop（NFLブロードキャスティング・メディア・ワークショップ）”に参加し、高い評価を受けたことを踏まえると、ケルシーが放送ブースでゲームに関わり続けても不思議ではない。

口が達者で親しみやすい性格のケルシーは、フィリーで正真正銘のスター選手であり、その評価は全米レベルにまで広がっている。

しかし、2011年NFLドラフト6巡目で指名され、ルーキーシーズンにアンディ・リード率いるイーグルスで16試合に先発出場して以来、ケルシーはフィールド上では脅威の存在だった。

ケルシーはレギュラーシーズンで191試合、ポストシーズンで12試合に出場している。ケルシーが先発を務めた第52回スーパーボウルで、イーグルスはニューイングランド・ペイトリオッツに41対33で勝利。フランチャイズ史上唯一のスーパーボウル制覇を成し遂げた。

最も人柄が素晴らしく、最も優秀な選手の1人が、リーグに別れを告げている。

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