レイブンズQBラマー・ジャクソンが2023年MVPに輝く
2024年02月09日(金) 15:392023年シーズンを力強く戦い抜いたラマー・ジャクソンが、NFL最高の栄誉を手にした。
ボルティモア・レイブンズのクオーターバック(QB)ジャクソンは現地8日(木)、リゾート・ワールドで開催されている『NFL Honors(NFLオナーズ)』で2023年MVPに選出され、2019年シーズンに続いて2度目の受賞を果たした。
ジャクソンの受賞は、木曜日に発表された栄誉の中でも最も意外性のないもので、全50票中49票の1位票を集め493ポイントを獲得。バッファロー・ビルズのQBジョシュ・アレンが唯一の他の1位票を獲得し、80ポイントで総合5位。ダラス・カウボーイズのQBダック・プレスコット(152ポイント)が2位、サンフランシスコ・49ersのランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリー(147ポイント)が3位、49ersのQBブロック・パーディー(97ポイント)が4位だった。
ジャクソンはパスアテンプトあたり獲得ヤード(8ヤード)、タッチダウンとインターセプトの比率(24対7)、パサーレーティング(102.7)など、多くの重要なパス指標でトップ5に入り、ランで獲得したヤード(821ヤード)でもクオーターバックの頂点に立って1年を終えている。特に最後の6週間は好調で――49ers戦とマイアミ・ドルフィンズ戦での圧勝を含む――素晴らしいパフォーマンスを見せており、12月を迎えた時点では、ジャクソンがMVPを受賞するかまだ定かではなかったが、1月には当然の結果となった。
ジャクソンは重要な局面で活躍することで混戦から抜け出し、成績5割以上のチームを相手に10勝、オフェンシブタッチダウン26回を記録し、両部門でNFL首位に立った。その過程でジャクソンは、1950年以来、こうした強力なチーム相手に1シーズンで10勝以上をあげた初めてのクオーターバックとなり、ポストシーズンに向けてレイブンズをAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の優勝候補に押し上げていた。
レイブンズは最終的にその目標を達成できず、AFCチャンピオンシップゲームでカンザスシティ・チーフスに敗北。ジャクソンとレイブンズにとっては驚くほどフラストレーションのたまる試合となり、スーパーボウル前王者に対してホームでわずか10得点をあげるにとどまった。敗れたレイブンズにとっては、木曜日にジャクソンが獲得したMVPという賞が唯一のなぐさめとなっている。
27歳のジャクソンは、ブレット・ファーヴとパトリック・マホームズをわずか数カ月差で抑え、23歳になる前に2つのMVPをトロフィーケースに収めたジム・ブラウンに次いで、MVPを複数回獲得した2番目に若い選手となった。ジャクソンがその仲間入りをするにふさわしいエリートであることは間違いない。
最も重要な要素であるスーパーボウル出場や優勝は、ジャクソンの経歴から依然として欠落している。しかし、ジャクソンはまだ27歳で全盛期を迎えたばかり。NFLで最も刺激的な才能の持ち主の1人を、自分のものと呼べるレイブンズは幸運だ。そして今、レイブンズはジャクソンを2度のMVPに輝いた選手と呼ぶことができる。
【KO】