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イーグルスがOLBレディックにトレード追求を許可

2024年02月12日(月) 10:12


フィラデルフィア・イーグルスのグレッグ・ワードJr.とハサン・レディック【AP Photo/Matt York】

2年連続でフィラデルフィア・イーグルスのサックリーダーとなった選手が、新天地へ向かうかもしれない。

イーグルスがアウトサイドラインバッカー(OLB)ハサン・レディックにトレードを追求する許可を与えたと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが情報筋の話をもとに伝えている。

イーグルスでの2シーズンでいずれもプロボウルに選出されたレディックは、2023年シーズンにサック11回、クオーターバック(QB)ヒット23回、タックルフォーロス13回、パスディフェンス1回という成績を残したばかりだ。

その前年、リーグで最も過小評価されていたフリーエージェント(FA)の1人だったレディックは、ブレイクアウトを果たし、クリーブランド・ブラウンズのディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットと並んでNFL内2位となる16回ものサックを決めている。また、レディックはフォースドファンブル数でリーグトップに立ちながら、粘り強いイーグルス守備陣の陣頭指揮を執って第57回スーパーボウル進出に貢献した。

そうした活躍により、レディックはオールプロのセカンドチームに選出され、ディフェンス部門年間最優秀選手賞の投票でも4位につけている。

しかし、イーグルス守備陣全体が勢いを失った2023年シーズンに、レディックの成績も低下。2022年シーズンに被ヤードで2位、被得点で8位につけていたイーグルスは、2023年シーズンにそれぞれのカテゴリーで26位と30位に順位を落としている。

イーグルスではレディックが環境を変えるチャンスを見出す一因となりうる変更が多く行われる予定だ。

ジョナサン・ギャノンがアリゾナ・カーディナルスのヘッドコーチ(HC)に就任した1年後、今年1月にショーン・デサイを解雇したイーグルスは、3年連続で守備コーディネーター(DC)の交代を余儀なくされている。新DCビック・ファンジオは今後、自分のディフェンスをチームに導入する予定だ。新たな指導者交代はロースターのシャッフルに適していると言えよう。

2022年および2023年のレディックの基本給は、同じような成績を収めるスター選手と比べると微々たるものだった。レディックのイーグルスでの1年目の基本給は104万ドル(約1億5,511万円)で、2年目は108万ドル(約1億6,107万円)に上がっただけだった――レディックのキャップナンバーは一度も700万ドル(約10億4,398万円)を超えていない。

とはいえ、2024年は打って変わり、レディックは基本給1,425万ドル(約21億2,525万円)を受け取って、キャップに対して2,188万ドル(約32億6,318万円)を数えることになっている。

イーグルスにとっては、現地6月1日(土)以降のトレードの方が、それ以前に行われるトレードよりも好都合だろう。『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、そのデッドマネーの差は約1,500万ドル(約22億3,725万円)になるとのこと。

29歳のレディックを獲得したいと望むチームは多くあるはずだ。カーディナルスでの最初の3年間で合計7.5回のサックを記録したレディックは、その後の4シーズンで連続して10回以上のサックを決めている。

そうした記録をカーディナルス、カロライナ・パンサーズ、イーグルスと3つの異なるチームで残してきたレディックが、新しい環境でも貢献できることは間違いないだろう。

【RA】