チーフスがスーパーボウル3連覇を成し遂げれば「伝説」になるとQBマホームズ
2024年02月13日(火) 11:27カンザスシティ・チーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズは第58回スーパーボウルの延長戦でチームを逆転勝利に導き、その輝かしい伝説に新たな1ページを加えた。
28歳のマホームズは、NFL7年目のシーズンで3つ目のスーパーボウルリングと3つ目のスーパーボウルMVPを獲得し、その過程ですでに歴代のポストシーズンでのタッチダウン数で殿堂入りした選手を上回っている。
しかし、どのクオーターバックもチームも成し遂げたことのないこと――スーパーボウル3連覇――を成し遂げることこそ、マホームズがチーフスの王朝に加えようとしている次の偉業なのだ。
マホームズは現地12日(月)、スーパーボウルMVP記者会見でこう語った。
「3連覇は伝説になる。誰もやったことがないし、2年連続優勝がすでに歴史的な快挙だとわかっていた。でもそれは他の8チームが成し遂げていたと思う。この1週間、俺たちはその言葉を耳にしていた。チーム全員と話し合った結果、これまでで最高のチャンスが巡ってきたと思ったし、一昨年はそのチャンスを逃してしまった。だから、来年はさらに難しくなることを承知で、新たな気持ちで戻ってくるしかない。最高の状態でフットボールをプレーし続けなければならない。これからの数週間は祝杯をあげ、それからまた頑張るんだ」
マホームズはサンフランシスコ・49ersとの得点の応酬の中で、チーフスを最後まで支え続けた。延長戦でマホームズが指揮した決勝ドライブでは、ほぼ完璧なパフォーマンスを見せつけて、パス8回中8回成功で42ヤード、さらにランで27ヤード稼ぎ、タッチダウンに結びつけている。
『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、第58回スーパーボウルでチーフスが49ersにリードされていた時間は42分5秒で、これはスーパーボウルで勝利したチームがリードされていた時間としては史上2番目の長さだという。また、チーフスはスーパーボウル史上初めて、4度にわたってリードを許しながら勝利したチームとなっている。
第58回スーパーボウルでのチーフスの粘り強さは、2023年シーズンを象徴するものだった。
マホームズは今年のチーフスの浮き沈みについて次のように振り返っている。
「自分の手柄にしたいけど、正直なところ、みんなのおかげだ。チームメイトたちの頑張りようを見れば、好転することはわかっていた。特にレシーバー陣やオフェンシブライン陣、あるいは自分自身が困難に直面した時にね。みんな次の日も頑張って練習したんだ。とにかく追加の練習をしようってさ。もっとたくさんのことに取り組もうって言った。この様子を見ていれば、好転することがわかる。ディフェンスは1年を通して俺たちをずっと支え続けてきてくれた。オフェンスが好転するのは、みんなが毎日一生懸命に取り組んでいるからだとわかっていた。あれだけ一生懸命にやれば、たいていはいいことが起こる。それで、ちょうどいいタイミングにいいことが起こって、プレーオフで勢いに乗り、結果としてスーパーボウルで勝つことができた」
チーフスは5年以内に3回スーパーボウルを制覇したNFL史上4つ目のチームとなり、4つ以上のロンバルディ・トロフィーを掲げた7番目のフランチャイズとなっている。マホームズはプレーオフで通算15勝以上を挙げたNFL史上3人目のQBとなり、スーパーボウル制覇を3度達成した史上5人目のQBとなった。
ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードが月曜日にチーフスの3連覇に向けて、次シーズンも指揮官を務める意志を表明したことで、上記の数字は早ければ次シーズン中にさらに伸びる可能性がある。
マホームズはチーフスの当面の見通しと、それが自身のキャリアの中盤とどのように関係しているのかを尋ねられ、チームは前例のないことを成し遂げるために作られた組織だと説明した。
さらにマホームズは「リードHCと(ジェネラルマネジャー/GMの)ブレット・ヴィーチが素晴らしい選手を引き入れ続けているのは、彼らの功績だと思う」と話し、次のように続けている。
「ディフェンス陣と彼らの若さを見ればわかるだろう。素晴らしいドラフトをしている。プレーさせて、成長させることができる選手を見つけている。コーチングスタッフは選手を育てている。うちのDB(ディフェンシブバック)陣を見ていつも思うんだ。1年目、2年目の選手が5、6人いるし、(ラジャリウス)スニードもいる。つまり、どんどん成長し続ける選手たちだ。自分にできることは、毎日仕事に行き、みんなを成長させること。(ワイドレシーバー/WRの)ラシー・ライスは素晴らしい仕事をしたと思う。どんどん成長している。素晴らしいフットボールチームに必要なのは、俺たちがここで築き上げたカルチャーに参加し続け、毎週成長し続ける選手なんだ。サラリーキャップやそういうものに関しては、できる限り柔軟性を保つようにする。それは俺の周りにいるすべての人たちのおかげで成り立っているからね」
【KO】