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延長戦キックオフは「先に受け取る方が良いと思った」と振り返る49ersシャナハンHC

2024年02月13日(火) 12:14

サンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハン【AP Photo/John Locher】

サンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンが延長戦のコイントスで勝ち、最初にボールを受け取ると決断したことは、第58回スーパーボウルの余波で注目されている。

かつては、延長戦で最初にタッチダウンを決めたチームが自動的に勝利したため、先にボールを受け取るのは当然のことだった。現在のレギュラーシーズンでもそのルールは変わらない。しかし、ポストシーズンの延長戦ルールは2022年シーズンに先駆けて修正され、延長戦で両チームがポゼッションを得られるようになっている。

現地11日(日)に行われたカンザスシティ・チーフスとの対戦に25対22で敗れたシャナハンHCは、自身の決断を次のように弁明した。

「それは私たちが話し合って決めたことなんだ。私たちは誰ひとりとして経験がない。でも、すべての分析に目を通し、話し合った。その方がいいと思ったんだ。ボールは3番目に欲しかった。両チームが競り合って得点した場合、勝ちに行くチャンスがあるのは自分たちでありたかった。フィールドゴールが決まったから、少なくとも相手をフィールドゴールに抑えなければならないと思っていた。もしそうなれば、その後は自分たちの手の内にあると思った」

シャナハンHCは、この決断は第58回スーパーボウルの前から決まっていたとつけ加えている。

49ersは延長戦最初のドライブでフィールドを前進し、敵陣9ヤードラインまで一気に攻め込んだが、結局フィールドゴールに終わった。プレーオフの延長戦、特に第4ダウンの場面において、確実に生き残るためには何が必要なのかが分かっていることが、理屈上のチーフスのアドバンテージとなった。

チーフスは延長戦のポゼッション中にまさにそうした場面に直面。そこでチーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズは、自陣42ヤードラインからの第4ダウン残り1ヤードから、自らの足で8ヤードをノータッチでゲインするという完璧なプレーを決めた。マホームズはその9プレー後に決勝タッチダウンをあげている。

「本当にいいチーム同士だった。試合を通して一進一退だった。両チームとも全力でプレーした。チーフスはやり遂げたんだ」とシャナハンHCは振り返った。

この敗戦で49ersのスーパーボウルでの連敗は3つに伸び、そのうち2つはシャナハンHCの7年間の在任中に喫したものだ。いずれも第4クオーターで49ersがリードしていた中での敗戦だ。しかし今回の一件に関しては、延長戦の決断について、定番の“もしもの話”がその後に取り巻いている。

シャナハンHCは「しばらく時間がかかる。時間をかけて乗り越えるつもりだ。来年、また準備を整えて戻ってくる」と語った。

【KO】