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スーパーボウルで挙げた決勝点について語るチーフスWRハードマン

2024年02月14日(水) 12:27


カンザスシティ・チーフスのメコール・ハードマン【AP Photo/George Walker IV】

ワイドレシーバー(WR)メコール・ハードマンは2023年NFLシーズンをニューヨーク・ジェッツの一員としてスタートさせた。

そのハードマンはカンザスシティ・チーフスの一員として第58回スーパーボウルで決勝タッチダウンレシーブに成功し、2023年シーズンに終止符を打っている。現地11日(日)夜、チーフスはハードマンのタッチダウンによって、サンフランシスコ・49ersを延長戦の末に25対22で下した。

スーパーボウルヒーロー旋風は静まっておらず、ハードマンは火曜日にチームメイトのコーナーバック(CB)ラジャリウス・スニードと共にファストフード店『Raising Cane’s(レイジング・ケインズ)』でアルバイトをするイベントに参加している。

クオーターバック(QB)パトリック・マホームズから3ヤードの決勝タッチダウンパスを受けたとき、ハードマンはそれを祝福する前に少し立ち止まっていた。2日経った今でも、ハードマンはこのプレーのことを完全には思い出せないという。

火曜日、ハードマンはレイジング・ケインズの衣装を身にまといながら『TMZ Sports(TMZスポーツ)』に「ある意味、思い出せない感じなんだ。本当に頭が真っ白になった」と明かしている。

「ボールをキャッチして、試合に勝ったのは分かったんだけど、そのあと記憶がぼんやりした感じ。試合のデカさはただただ圧倒的だったんだけど、そのあとはお祭り騒ぎだった」

ハードマンは自分がキャッチを決めたことで3度目のスーパーボウル制覇を成し遂げた。そして、そのキャッチは25歳のハードマンにとって、予測不能なシーズンの最後を飾るものとなっている。しかし、それは本当に予測不能なものだったのだろうか?

キャリア最初の4年間をチーフスで過ごしたハードマンは、ジェッツの一員として今シーズンを迎えた。ジェッツのトレーニングキャンプの様子を捉えた『Hard Knocks(ハードノックス)』では、メンタリストのオズ・パールマンと対談。スーパーボウルでどこと対戦すると思うかと聞かれたハードマンは49ersと返答した。そして、10月にトレードでチーフスに再入団したハードマンにとって、それは現実となっている。

そのようにして、少しの間フランチャイズを離れていたものの、ハードマンはチーフスがこの5シーズンで3度成し遂げたスーパーボウル制覇のすべてに貢献している。

「どれも特別なものだけど、決して色あせることはないと思う」と語ったハードマンは「重ねるごとにより良いものになっている。去年のスーパーボウルはケガで出られなかった。今年はプレーできて、ジェットコースターに乗っているみたいだった。だから、今回はちょっと、前より感慨深い。とにかくまた勝ち取れてうれしい」と続けている。

史上最多の視聴者数を記録した今回のスーパーボウルは、露出度という点でも最大のものとなった。この歴史的な視聴者数は、テイラー・スウィフトの存在にも少しは助けられたに違いない。スウィフトはボーイフレンドであり、チーフスの傑出したタイトエンド(TE)のトラビス・ケルシーを応援するために試合を観戦。ポップ界の大スターは試合後にハードマンも祝福している。

それについてハードマンは「テイラーはクールだった。誇りに思っている、おめでとう、とまぁよくある言葉をかけてくれた。でも、彼女は素晴らしい人だし、フィールドで彼女を見ることができてうれしかった。そこにいて、おめでとうと言ってくれたこと自体がクールだった」と振り返った。

ハードマンは自身とチーフスのシーズンを歓喜のうちに終えている。これでチーフスでの在籍期間が(再び)終わるかは、これからフリーエージェント(FA)になるハードマンにはまだ分からないことだ。

「まあ、そうだな、戻ってくることは間違いなく目標だ。でも、交渉が始まったときにどうなるか、(ジェネラルマネジャー/GMブレット)ヴィーチが俺に関してどんな計画を立てているかを確認しなきゃいけない」とハードマンは話している。

ハードマンが第58回スーパーボウルで決めたビッグプレーは1つだけではない。ハードマンはこの試合で最長となる52ヤードのレシーブにも成功し、合計でレシーブ3回、57ヤード、タッチダウン1回をマークした。そのタッチダウンはハードマンが覚えているにせよ覚えていないにせよ、歴史として語り継がれるだろう。

「最高だ。歴史の一部になれてうれしい」とコメントしたハードマンは「スーパーボウルでの決勝点より大きなものは何かを考えているんだけど、まだ分からない」と続けた。

【RA】