49ersとウィルクスDCが1シーズンを経て決別することに
2024年02月15日(木) 10:33現地13日(火)に守備コーディネーター(DC)スティーブ・ウィルクスのこれまでの実績と今後の雇用について質問された時、サンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは自分のコーチングスタッフについて次のように曖昧に答えていた。
「まだ誰とも話していない。だから、すべてのコーチが戻ってくることを期待している」
しかし水曜日になって、49ersは就任1年目を終えたウィルクスDCを解雇。
49ersは、第58回スーパーボウルでカンザスシティ・チーフスに25対22で敗れた。49ersの守備陣は、この試合の終盤で失速したとはいえ、大部分では好プレーを見せている。チーフスは第4クオーター終了時点まででタッチダウンを1回しか奪えておらず、しかもそれは、49ersの選手が自陣深くでパントに接触してしまったことによるものだ。さらに言えば、ラインバッカー(LB)ドレイ・グリーンローが試合途中でアキレス腱を断裂し、ディフェンシブエンド(DE)アリク・アームステッドとノーズタックル(NT)のジャボン・ハーグレイブが負傷しながらもスーパーボウルでプレーしていたことを考えれば、ディフェンスの活躍は目を見張るものだった。
しかし、第4クオーター終盤のポゼッションと延長戦の最初のシリーズで、49ersのディフェンスは、チーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズの――何度か足を駆使した――活躍を止めることができず、最終的にチームを勝利に導くことはできなかった。
49ersのDEニック・ボサは、マホームズがリードオプションプレーでランナーとして走ったことに対して「もっと準備できたはずだ」と記者団に語っている。これは、マホームズが終盤に重要なコンバージョンを2回決めたことを受けての発言だった。
「マホームズがボールを持ちたがることは予想しなければならない」と話すボサは、こうつけ加えている。
「リードオプションプレーを使うチームとは何度も対戦しているから、それに対する答えは持っている。でも、ああいうチームと対戦するのは大変なもので、ありとあらゆる方法で打ち負かそうとしてくる。結局、彼らがプレーを成功させた数少ない場面が最終的に大きく響いた。そこから学ぶよ」
シャナハンHCがタイムアウトを要求したのは、延長戦終盤の重要な場面、チーフスが49ers陣37ヤードラインからの第2ダウン残り6ヤードに直面した時だった。シャナハンHCは、ウィルクスDCがチーフスに与えようとしていた全力のプレッシャーが気に入らなかったようだ。
49ersの公式記録によると、シャナハンHCは火曜日、次のようにコメントしたという。
「ディフェンスが置かれている状況がよくなかったし、うちの選手の中には疲れ切っているように見えたやつもいた。あそこで選手の体力を使い切るのは最善だとは思わなかった。だから、タイムアウトを1回使うにはいいタイミングだと思ったんだ」
54歳のウィルクスDCは、昨シーズン49ersに移籍してきたばかりだった。ウィルクスDCは以前、カロライナ・パンサーズの守備パスゲームコーディネーター兼セカンダリーコーチを務め、マット・ルールHC解雇後には暫定HCの役割も担っている。なお、2018年シーズンにはアリゾナ・カーディナルスのヘッドコーチでもあった。
49ersは2022年、当時DCだったデミコ・ライアンズの指導の下、ディフェンスをNFL最高のユニットに作り上げている。ライアンズはその後、ヒューストン・テキサンズのヘッドコーチ職を引き受けた。ウィルクスDCはパンサーズで2年間過ごしていた時代を含めて、過去6年間で5つの仕事――そのうち1年は大学に戻り、2021年にミズーリ大学の守備コーディネーター――を経験している。
シャナハンHC、ウィルクスDC、そしてジェネラルマネジャー(GM)のジョン・リンチは、スーパーボウルに至るまでのプレーオフ2試合における49ersのディフェンスに対する失望を表明。そして、49ersの選手たちがシーズンのあの時期に最大限のパフォーマンスを発揮できていないのは許しがたいことだと発言していた。しかし、リンチGMは火曜日にこうつけ加えてもいる。
「この最後の試合でのディフェンスとその戦いぶりをとても誇りに思う。私が思い描いていたような試合だったと思う。相手を追いつめていた」
それでも、ウィルクスDCが続投するには今回の改善だけでは十分ではなかったようだ。
【KO】