ミズーリ州検察当局が現地20日（火）に発表したところによると、先週に行われたカンザスシティ・チーフスのスーパーボウル優勝パレードの後に発生し、1人が死亡、22人が負傷した銃撃事件で、2人の男が殺人罪で起訴されたという。

ドミニク・ミラーとリンデル・メイズは第二級殺人などの罪に問われている。ジャクソン郡のジーン・ピーターズ・ベーカー検察官が記者会見で述べたところによると、2人は銃撃事件が発生してから入院していたとのこと。当局は、2人が銃創やその他のケガで治療を受けているかについては答えなかった。

裁判所記録には、銃撃がどのように展開されたかの基本的な見解が記されている。

検察によれば、発砲前に2人に面識はなかったとのこと。複数人で口論していた際にメイズが“最初に、ほぼすぐに拳銃を抜き”、他の者も同じ動きに出たとピーターズ・ベイカー検察官は明かしている。また、警察によると、1人の女性が死亡したのはミラーの銃による発砲を受けたことが原因だったという。

オンラインの裁判所記録には、2人の代理人として発言できる弁護士は記載されていない。ミズーリ州官選弁護人事務所は、カンザスシティの事務所にはまだ官選弁護人の申請書が届いていないとしている。

今回の起訴は、先週に2人の少年が銃に関する容疑と逮捕に抵抗した容疑で拘束された後に決まったものだ。当局は、さらなる起訴の可能性もあるとしている。

ピーターズ・ベイカー検察官は「ご理解いただきたいのは、われわれが、狙撃犯全員にあの日の自分たちの行動に対する責任を取らせようとしていることだ」と述べ、「つまり、われわれはまだ個々人については解明できていないが、これからそれを遂行するつもりだ」と続けた。

警察は、800人もの警察官が祭典の警備に当たっていたにもかかわらず、数人が繰り広げていた争いが発砲につながったと明かしている。

警察署長のステイシー・グレイブスによれば、今回の銃撃事件では8歳から47歳にわたる22人が負傷したとのこと。また、2児の母であり、地元ラジオ局で『Taste of Tejano（テイスト・オブ・テハノ）』の司会者を務めていたリサ・ロペス・ガルバンさんが死亡している。

今回の一件は、アメリカで行われたスポーツの祭典で起こった最新の銃撃事件となった。昨年には、NBAチームのデンバー・ナゲッツが優勝した後にデンバーで銃撃があり、数人が負傷している。

記事提供：『The Associated Press（AP通信）』

【RA】