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NFLが第6回ビッグデータボウルのファイナリストを発表

2024年02月21日(水) 13:32


NFLロゴ【NFL】

現地20日(火)、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は『Amazon Web Service(AWS/アマゾン・ウェブ・サービス)』が提供する第6回“Big Data Bowl(ビッグデータボウル)”のファイナリストを発表した。『NFL Football Operations Data and Analytics(NFLフットボール・オペレーションズ・データ・アンド・アナリティクス)』チームが主催するこのスポーツアナリティクスコンテストは毎年開催されており、データ分析に携わる人々が、拡大していくNFLの高度な統計と新しい指標の世界に貢献する機会をとなっている。今年のビッグデータボウルの賞金は10万ドル(約1,500万円)で、ファイナリストには1組につき1万2,500ドル(約187万円)、上位入賞者には1組につき5,000ドル(約74万円)が与えられる。

2024年ビッグデータボウルのテーマは、NFL全体のタックルパフォーマンスの分析に焦点を当てている。この大会のファイナリストは、2022年のNFLシーズン第1週から第9週までのNFLの『Next Gen Stats(NGS/ネクスト・ジェン・スタッツ)』のデータにアクセス可能となり、フィールド上の全22選手の位置、スピード、加速度などの指標を分析した。今年の参加者からは300以上の応募があり、ビッグデータボウルの記録を更新している。

今年の大会は、『NOBULL(ノーブル)』の提供によって2月28日(水)にインディアナポリスで開催される、2024 年NFLスカウティングコンバインでの対面イベントとして締めくくられ、5組のファイナリストがその中の1組に追加で与えられる1万2,500ドルの賞金を競い合う。イベントの基調講演者は、『Arizona Diamondbacks(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)』の研究開発担当副社長兼アシスタント・ジェネラルマネジャーのマイク・フィッツジェラルド氏で、プロスポーツ組織における最新のデータサイエンスと分析ツールの導入方法について議論する。

NFLのフットボールデータ&アナリティクス、戦略&ビジネス・インテリジェンス・シニアディレクターであるマイケル・ロペス氏は、次のように語った。

「ビッグデータボウルは、フットボールアナリティクスの革新をけん引し続け、世界最高のスポーツデータサイエンス大会として定着してきた。毎年、ゲームについて学び、成長するのを助けてくれるような才能ある参加者がいることは喜ばしいことだ」

2017年以来、NFLは『AWS』の機械学習とデータ分析サービスを活用し、『NGS』のプラットフォームを通じて、絶えずリーグを再構築し、ファンがゲームを体験する方法を変えていくような、新たな知見を発展させている。過去数年において、ビッグデータボウルは攻守のラインマンのプレー、スペシャルチームの戦略、パスカバレッジにおいて、革新的な指標を生み出してきた。

『AWS』のスポーツ部門責任者であるジュリー・ソウザ氏は「私たちは、ビッグデータボウルの参加者の情熱とスキルに常に感銘を受けている」と述べ、こう続けている。

「この大会はデータサイエンスの最も優秀な頭脳を結集したものであり、今年の大会がフットボールの未来にどのような影響を与えるのか、見るのを楽しみにしている」

ビッグデータボウルは、スポーツアナリティクス業界でキャリアを始めようとするデータサイエンティストにとって、強力なパイプラインであり続けている。ビッグデータボウルの参加者のうち、50人以上がスポーツデータとアナリティクスの分野で採用され、そのうち30人以上がNFLのクラブや選手のトラッキングに携わる事業者によって雇用されてきた。

ビッグデータボウルでは、6年連続でメンターシッププログラムを実施。このパートナーシップは素晴らしい結果をもたらしており、過去にメンターから指導を受けた2人が2024年の入選者に選ばれた。2年目には、新たにコーチ中心の部門が導入され、そこではコーチがデータサイエンティストと組んで提出することが奨励されている。今年のコンテストでは、過去最高の3人の女性がファイナリストに選ばれた。

ビッグデータボウルは、機械学習の実践者、学習者、研究者の世界最大のコミュニティである『Kaggle(カグル)』が主催している。

(リンク先はいずれも英語)

2024年ビッグデータボウルファイナリスト
ベン・デイビス、ニディヤン・ラジェンドラン(コーチング部門)
https://www.kaggle.com/code/bendavis71/pull-the-plug

マシュー・チャン、キャサリン・ダイ、ダニエル・ジャン、ハーヴィー・チェン(メトリック部門)
https://www.kaggle.com/code/matthewpchang/uncovering-missed-tackle-opportunities/

クアン・グエン、ラリー・ジャン、メグ・エリングウッド、ロン・ユルコ(メトリック部門)
https://www.kaggle.com/code/tindata/momentum-based-fractional-tackles

シェーン・ハウク、マリオン・ヘイニー、デビン・バスリー、ヴィナイ・マルリ(コーチング部門)
https://www.kaggle.com/code/devinbasley26/no-edge-no-chance?scriptVersionId=158207073

スミット・バジャジ、ヴィレン・バティア;ニューヨーク大学(学部生部門)
https://www.kaggle.com/code/smitbajaj/set-a-framework-to-evaluate-edge-setters/notebook

上位入賞者
エイダン・クック(コーチング部門)
https://www.kaggle.com/code/amcook/optimization-of-weak-side-schemes-vs-read-option

アジャイ・パテル、ロヒト・クマール、ベン・ウィーランド、サム・ホッペン(コーチング部門)
https://www.kaggle.com/code/luckyprophet5/scouting-opponents-through-expected-yac

アラン・パイズ(学部生部門)
https://www.kaggle.com/code/allanpaiz/defensive-stopping-power

ハッサーン・イナヤタリ、アーロン・ホワイト、ジェイデン・マジュムダー、ダニエル・ホセバー(学部生部門)
https://www.kaggle.com/code/hassaaninayatali/every-step-you-take-measuring-a-defender-s-moves/notebook

ニック・グロル、トム・ブライアン、ベン・ドミンゲス、ベン・ウォルブランスキー(メトリック部門)
https://www.kaggle.com/code/hassaaninayatali/every-step-you-take-measuring-a-defender-s-moves/notebook

入選
ベン・ジェンキンス、スティーブ・ジェンキンス(メトリック部門)
https://operations.nfl.com/gameday/analytics/big-data-bowl/2024-big-data-bowl-finalists/

ダニエル・カベル(コーチング部門)
https://www.kaggle.com/code/dcabel02/making-the-tackle-linebacker-trading-cards

ジェシー・フィッシャー(コーチング部門)
https://www.kaggle.com/code/jessefis/nfl-bdb-2024-missed-tackles-and-player-fatigue

ローレン・ジェームス(メトリック部門)
https://www.kaggle.com/code/laurenjames10/no-edge-no-chance-analysis-on-setting-the-edge/notebook

ニック・バチェルダー(メトリック部門)
https://www.kaggle.com/code/nickb1125/spatial-density-estimation-for-tackles-eys-pfi?scriptVersionId=161830638

ラウナク・シン、アーハム・ハビブ、アンヴィット・ラオ(学部生部門)
https://www.kaggle.com/code/anvitrao/it-takes-a-village-tackle-contributions

ロバート・バジョンズ、ヤン-オレ・コスリック、ルーベン・ミケルス、マリウス・エッティング(メトリック部門)
https://www.kaggle.com/code/robbwu/pep-a-metric-for-evaluating-tackles/report

サム・キルシュナー、ティム・ケラー、アンドリュー・メイ(メトリック部門)
https://www.kaggle.com/code/slayerpark/predator

【KO】