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リードHCとチーフスが契約延長交渉開始へ、NFL最高年俸HCになる見込み

2024年02月27日(火) 13:25

カンザスシティ・チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リード【AP Photo/Ashley Landis】

2年連続でスーパーボウル制覇を成し遂げた後、カンザスシティ・チーフスとヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは数週間以内に新契約の交渉を開始する見通しだ。NFL関連の複数の情報筋が、リードHCがフットボール界で最も年俸の高いヘッドコーチになる日が近いと見ている。

ジェネラルマネジャー(GM)のブレット・ヴィーチも、チーフスが2019年シーズンに第54回スーパーボウルで優勝した後に両者が結んだ契約の最後の2年を置き換える新しい契約を結ぶ可能性がある。

2019年以降、チーフスはさらに2度の優勝――今月にサンフランシスコ・49ersを破った第58回スーパーボウルを含め――を果たし、2003年と2004年のペイトリオッツ以来の連覇を達成した。また、引退に関するメディアの憶測が絶えないにもかかわらず、65歳のリードHCは一向に衰える気配を見せることなく、第58回スーパーボウルの翌日、3連覇を目指して復帰することを明言している。

昨シーズンを通して、リーグの情報筋はスーパーボウル勝利後に契約延長が決まらないチームがいかに珍しいかを指摘。今回の場合、以前にも2020年2月に行われた第54回スーパーボウルで勝利を収め、その秋に新たな6年契約に合意したリードHCとヴィーチGMにとって、2度目のタイトルだ。今月にラスベガスで49ersを下して3度目の優勝を飾ったことで、2人はNFLの最高年俸と肩を並べる、あるいはそれを超える契約を結ぶ条件が整った。

リードHCの平均年俸はヘッドコーチの中でおおよそ8位と見られており、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区内では、ここ2年でショーン・ペイトン(デンバー・ブロンコスHC)とジム・ハーボー(ロサンゼルス・チャージャーズHC)が大型契約を結んだのを受け、3位となった。46歳のヴィーチGMは、NFLで最も年俸の低いGMの1人とされている。

ヘッドコーチとGMの契約は選手契約のように公開記録ではないため、追跡するのは難しい。しかし、情報筋によると、ビル・ベリチック(ニューイングランド・ペイトリオッツHC)とピート・キャロル(シアトル・シーホークスHC)がこのオフシーズンに解任された後でも、6人のNFLのヘッドコーチが年俸1,500万ドル(約22億5,831万円)以上を稼いでいるとのこと。そして、昨年の優勝後にリードHCとヴィーチGMに新たな契約や昇給を与えなかったチーフスは現代のNFLでは異例中の異例であり、リーグ中が驚いている状況だ

チーフスが現体制で初タイトルを獲得した1年後、タンパベイ・バッカニアーズが第55回スーパーボウルを制覇し、同じ年の6月に当時のブルース・エリアンスHCとジェイソン・リヒトGMとの新契約を発表。その後、ロサンゼルス・ラムズが第56回スーパーボウルで勝った年の9月に、ショーン・マクベイHCとレス・スニードGMの契約延長が発表された(ただし、マクベイHCは発表より前の段階で契約を締結していたことを認めている)。 フィラデルフィア・イーグルスも同様に、2018年2月に行われた第52回スーパーボウルで優勝した後、ダグ・ペダーソンHCとハウィー・ローズマンGMの契約延長を発表している。

数週間前に3度目のスーパーボウル優勝を果たして以来、チーフスは守備コーディネーター(DC)スティーブ・スパグニョーロとそのポジションではNFL最高年俸となる3年契約を結び、スペシャルチームコーディネーターのデイブ・トゥーブとの契約延長も行った。

今度はリードHCとヴィーチGMの番で、来月の年次リーグ総会(3月24~27日)までに新たな契約が成立する可能性がある。

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