守備のプレーコーラーは未定とビルズHCマクダーモット、「必要なときに決断する」
2024年02月27日(火) 14:29バッファロー・ビルズは新しい守備コーディネーター(DC)を迎えて2024年シーズンに臨むが、だからと言って新しい守備プレーコーラーが誕生するとは限らない。
ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットは昨季、守備コーディネーターを務めていたレスリー・フレージャーが1年間フットボールから離れたことを受けて守備陣を指揮し、ビルズが被得点で3年連続となるトップ5入りを果たすのをけん引した。その後、ビルズは1月にラインバッカー(LB)コーチのボビー・バビッチを昇格させ、空席となっていたDCの座をようやく埋めている。
コーディネーターの座をどうするかについて時間をかけて考えた末に、実質的に自らその役割を引き受けた2023年と同じように、マクダーモットHCは初めてコーディネーターを務めるバビッチDCにプレーコールの役割を引き継ぐかどうかをじっくりと検討しているところだ。
現地26日(月)、マクダーモットHCはNFLスカウティングコンバインの場で「私たちはそれについて話すつもりだ。それについては必要なときに決断する。今は一歩ずつ進んでいくだけだ」と述べている。
2017年にビルズに加入した現在40歳のバビッチDCは、アシスタントディフェンシブバック(DB)コーチとセーフティ(S)コーチを歴任した後、2022年から2023年にかけてLBコーチを務めていた。
かつてカロライナ・パンサーズで守備コーディネーターを務めていたマクダーモットHCは2023年シーズンに、2016年シーズンを最後に遠ざかっていた守備面のプレーコールを担当し、成功を収めた。それを踏まえると、マクダーモットHCがバビッチDCを称賛しながらも、物事をよく考える必要があるのは理解できる。
マクダーモットHCは「ゲームを2次元で見る能力がボビーにあるという事実をとても気に入っている」とコメント。
「2次元と3次元だ。なぜなら、それは重要な要素だからだ。彼はディフェンスの2つのレベルを指導してきた。彼はディフェンシブラインだけ指導したことがないが、ラインバッカーポジションで仕事をするときは、ランフィットとか、試合中にフロントでスタンツをする際にディフェンシブラインと一緒に取り組むことがある。ボビーはその点でいい仕事をしていると思うし、彼がこのコーディネーターの役割で成長するのを見るのが楽しみだ」
誰がプレーを指示するにせよ、マクダーモットHCとバビッチDCはすでに7年間、共に仕事をしている。そこには一貫性が見られるはずだ。
とはいえ、セカンダリーには比較的大きな変化が生じる可能性がある。
2017年からセーフティポジションでタッグを組んできたマイカー・ハイドとジョーダン・ポイヤーは、それぞれビルズの一員としてプロボウルに選出された経歴を持つ。また、2人はビルズのバックエンドを固めながら、合わせて38回のインターセプトを記録してきた。
4月に33歳になるポイヤーにはあと1年、契約が残っているが、現在33歳のハイドはフリーエージェント(FA)になる予定だ。
報道陣に対して、ハイドが2024年に現役を続行するかについては知らされていないと明かしたマクダーモットHCは、ハイドが現役を続行する場合、ビルズに呼び戻すことをどの程度優先するのかと質問されている。
それに対し、マクダーモットHCは「バッファローでマイカーと口にするだけで、みんなが笑顔になる」とコメント。
「彼はこの組織やコミュニティに多大な影響を与えてきた。彼はバッファローだけではなく、NFLでも一流の選手だ。マイカー・ハイドのいいところは言葉では言い尽くせない」
また、マクダーモットHCはポイヤーについてこうつけ加えた。
「マイカーと同じように、ジョーダンは私たちの成功と、組織、チーム、ディフェンスの成長に貢献してくれている。マイカーと同じように、ジョーダンのいいところも言い尽くせない。大抵、どちらか一方の名前を出せば、もう一方のことも頭に浮かぶ」
相乗効果を発揮してきた2人は、試合後の記者会見にいつも一緒に臨んでいた。しかし、その相性の良さを再び発揮する機会があるとは限らない。
バビッチDCとマクダーモットHCはそうした問題を克服しなければならなくなる。一方、オフェンスは、2023年シーズン後半に暫定攻撃コーディネーター(OC)を務めたジョー・ブレイディがそのままフルタイムの攻撃コーディネーターに就任したため、昨季からある程度一貫性を保てるという恩恵を受けられるはずだ。ブレイディにはオフシーズンをフルに使ってインストールするチャンスがある。
マクダーモットHCはブレイディOCとバビッチDCがプレシーズンに対決することについて「面白くなるだろう」と述べた。
「2人とも熱血漢で、そういうところが大好きだ。2人のそういう部分をとても気に入っている。というのも、ある種のこだわりがあったら、そういう個性は自分が指導しているユニットやポジションににじみ出てくると思うからだ。私は自分たちのプレーにそういう熱を持たせたい。選手たちには、ああいう個性、エネルギーを毎日持っていてもらいたい。ジョーにはそれがある。ジョーは就任直後、私のオフィスにいたかと思うとバッと出ていって仕事に向かうような感じだった。ボビーも同じだ」
変化が目前に迫っている中で、ビルズがAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区の他チームを抑えて5年連続となる地区優勝を達成し、ついにプレーオフでも躍進できるようになるためには、そうした熱が必要になるだろう。
【RA】