ジェッツがQBウィルソンにトレード追求を許可したとGMダグラス
2024年02月29日(木) 11:22クオーターバック(QB)ザック・ウィルソンのニューヨーク・ジェッツでの波乱に満ちた在籍期間は、3シーズンで幕を閉じようとしている。
ギャンググリーン(ジェッツの愛称)のジェネラルマネジャー(GM)であるジョー・ダグラスは現地28日(水)に、ジェッツがウィルソンの代理人にトレードを追求することを許可したと明かした。
ダグラスGMは2024年NFLスカウティングコンバインでの記者会見で「彼の代理人であるブライアン・エローとはいい話をした」と述べ、こうつけ加えている。
「今のところ、彼らには他チームとトレードについて話す許可を与えている。今週か来週、ブライアンに連絡を取り、話し合いがどうなっているか確認するつもりだ。それ以外に報告することはない」
2021年ドラフト全体2位指名選手のウィルソンは、2023年の11試合を含め、ジェッツで過ごした3シーズンで33試合に先発出場。ルーキー時代に一瞬の輝きを見せたウィルソンだが、パサーとして進歩しておらず、また、ディフェンスを読むことにおいても成長しなかった。昨シーズンには、ウィルソンはアーロン・ロジャースが負傷した後に先発を引き継ぎ、大苦戦を強いられている。本来ならば、ウィルソンにとってはMVP受賞経歴を持つロジャースの背後で学ぶバックアップイヤーのはずだった。ウィルソンは何度もベンチに下げられ、ジェッツはクオーターバックのポジションにおける安定性を見出せず、失われたシーズンを送っている。
このニュースによって、ウィルソンの将来がニューヨークの外にあることが明らかになった。
ウィルソンの代理人がこのクオーターバックに見合う相手を見つけようと試みることは可能だが、ウィルソン自身の契約を調整しない限り、トレードの可能性は低そうだ。ウィルソンの保証額は545万ドル(約8億2,068万円)で、若い発達途上のバックアップを探しているチームが尻込みしそうな数字となっている。ウィルソンがトレードを円滑に進めるために減俸に踏み切る可能性はあるが、このQBに興味を持つほとんどのチームは、ジェッツがやむを得ずウィルソンをカットするまで待つつもりだろう。
ニューヨークでのウィルソンの日数が残り少なくなり、ジェッツはベテランのバックアップを求めている。ロジャースは先発に復帰する方向だが、昨シーズンの大失敗によって、40歳のQBであるロジャースのバックアップにはもっといい答えが必要だと、ジェッツにはわかっている。
ダグラスGMは水曜日、バックアップのポジションについてこう語った。
「それも話し合いのトピックの1つだ。これから取り組んでいく課題であり、特にベテランのバックアップとなる選手の状況や市場に関して話すには、オフシーズンが本当に始まったばかりだ。獲得可能な選手について、いい話し合いができたし、いい分析もできた。次のステップに進み、バックアップクオーターバックのマーケットを見極める準備はできていると思う」
市場には、先発経験があり、バックアップになりうる選手が何人か出てくるはずだ。こうしたベテランの誰かが先発の座を狙って空振りした場合、ロジャースの負傷歴と年齢を考えると、ジェッツはバックアップとして向かう先として望ましい場所かもしれない。
【KO】