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ミズーリ州知事が実刑判決を受けていた元チーフスアシスタントコーチのブリット・リードを減刑

2024年03月03日(日) 12:11


ブリット・リード【NFL】

ミズーリ州のマイク・パーソン知事が現地1日(金)、酒気帯び運転で事故を起こし、5歳の女児に重傷を負わせて実刑判決を受けていたカンザスシティ・チーフスの元アシスタントコーチであるブリット・リードを減刑した。

パーソン知事の減刑措置により、懲役3年の判決を言い渡されていたリードは今後、いくつかの条件つきで自宅軟禁を命じられることになる。2022年11月、リードは酒気帯び運転で重傷を負わせた罪を認め、実刑判決を受けた。ブリット・リードはチーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードの息子だ。

長年、チーフスのシーズンチケットを保有しているパーソン知事は、先日にカンザスシティで行われたスーパーボウル優勝パレードでもチームの勝利を祝った。パーソン知事は減刑を判断する際にいくつかの要素を考慮したと、知事のスポークスマンが明かしている。

「リードはアルコール乱用治療プログラムを終えており、同種の犯罪で有罪判決を受けた者の大半よりも多くの刑期を務めている」とパーソンのスポークスマンであるジョナサン・シフレットはコメントした。

リードの自宅軟禁は2025年10月31日(金)まで続き、保護観察官およびピアサポート・スポンサーとの週1回の面談と、行動カウンセリングへの出席が義務づけられる。また、週30時間以上の労働と月10時間の社会奉仕活動なども求められる見込みだ。

チーフスはパーソン知事によるリードの減刑に対するコメントを避けている。

捜査当局によると、2021年2月4日にアローヘッド・スタジアム近くのI-435号線の進入ランプでリードのピックアップトラックが2台の車に衝突したとき、リードは酒に酔っていて、法定速度が時速65マイル(時速104km)の区間を時速約84マイル(時速135km)で走行していたという。

衝突した車の1台にいた少女アリエル・ヤングちゃんは外傷性脳損傷を負った。この事故ではリードを含む6人が負傷している。リードが衝突した車のうち1台はバッテリー切れで停車しており、2台目はそれを助けに来た少女の母親が所有していた。

警察によると、事故発生から2時間後のリードの血中アルコール濃度は法定限度が0.08だったのに対して0.113だったという。

チーフスはアリエルちゃんの継続的な治療費などを支払うことで彼女の家族と内々に合意している。

アリエルちゃんの家族の代理人を務めている弁護士は、金曜日に発表されたメッセージにはすぐに反応していない。

リードの減刑は、パーソン知事が金曜日に発表した3件の減刑と36件の恩赦のうちの1件だ。パーソン知事は恩赦を求める63件の申請を拒否してもいる。

元保安官のパーソン知事は2020年から760人以上に恩赦を与えてきた。その数は、1940年代以降のどのミズーリ州知事が与えてきた数よりも多い。2018年の知事就任時に引き継いだ約3,700件にのぼる未処理の恩赦申請を解消すべく取り組んできたパーソン知事は、新たな申請についても検討している。

パーソン知事によって赦免された人々の多くは、麻薬犯罪や窃盗、強盗などで数十年前に有罪判決を受け、とうの昔に刑期を終えていた。

しかし、マーク・マクロスキーとパトリシア・マクロスキーの2人は特筆すべき例外だったと言えよう。人種差別反対デモの参加者に銃を向けて全米から注目を集めたセントルイス在住のこの夫婦は、マークが軽罪にあたる第4級暴行罪を、パトリシアが軽罪にあたる嫌がらせ行為に対する罪を認めた約6週間後の2021年7月30日に、パーソン知事によって恩赦を与えられている。

【RA】