オンサイドキックの新ルールに関する投票を年次リーグミーティングで実施か
2024年03月04日(月) 09:46今オフシーズン、NFLのキックオフにはさらなる調整が行われる可能性があるが、オンサイドキックに関しても同じことが言えるようになった。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが現地3日(日)に情報筋の話をもとに報じたところによると、NFLのスペシャルチームコーディネーターたちが考案したキックオフの新ルールでは、第4クオーターで劣勢に立たされている場合にのみオンサイドキックを試みることができ、事前の申告が必要になるという。
キックオフチームがオンサイドキックを試みると宣言した場合、リカバリーの確率を上げるためにアンバランス(6×4)フォーメーションを使うことが認められる可能性があるとペリセロは伝えている。
2023年シーズンにリカバーされたオンサイドキックはわずか5.2%で、ランアップが禁止されたことによってサプライズオンサイドキックはわずか2回だった。
ペリセロによると、新ルールが承認されれば、オンサイドキックの頻度と成功率の両方が上がり、試合終盤に逆転が実現する可能性が高まるとのこと。その一方で、セットアップゾーンがボールの前方に位置することになり、異なるフォーメーションが要求されるため、サプライズの要素はなくなるだろう。
ペリセロは情報筋の話をもとに、新ルールの文言はまだ調整中であり、オーナーたちからの承認も得なければならないとつけ加えた。その投票は、3月24日(日)から27日(水)に実施される年次リーグミーティングで行われる可能性がある。
リーグ中のスペシャルチームコーディネーターたちは土曜日に、インディアナポリスで行われている2024年NFLスカウティングコンバインの場で会合している。ペリセロによると、オンサイドキックの新ルール案は、以下の内容を含む新しいキックオフルールのより大きなコンセプトの一部だという。
◆セットアップゾーン:キックオフチームとリターンチームはそれぞれレシーブチームの40ヤードラインと35ヤードラインに並び、ボールが触れられるか、“ターゲットゾーン(20ヤードラインからゴールラインまで)”に到達するまでそこから離れない。
◆タッチバック:ボールがエンドゾーンに蹴り込まれた場合、レシーブチームは35ヤードラインでボールを受け取る。ボールがターゲットゾーンに蹴り込まれ、エンドゾーンへと転がった場合、レシーブチームのポゼッションは20ヤードラインからとなる。
2023年シーズンを迎えるにあたり、NFLのオーナーたちは1年限りでルール変更を承認し、リターナーは自陣25ヤードラインの後方でキックをフェアキャッチすると、その後のポゼッションを25ヤードラインから始められるようになった。昨季はキックオフの22%しかリターンされておらず、第58回スーパーボウルにおける13回のキックオフはすべてタッチバックとなっている。
NFLはスペシャルチームコーディネーターたちに、リターン率を高め、かつ許容できる範囲の負傷率を実現するルール作りを課した。すべての関係者はこの新ルールによって、負傷率が高くなるようなスピードやスペースが排除されるとともに、ボールをプレーに入れる動機がチームに与えられることで、キックオフゲームが再びエキサイティングなものになることを望んでいる。
【RA】