コルツがWRピットマンにフランチャイズタグを使用
2024年03月06日(水) 17:33インディアナポリス・コルツがこの十数年で初めてフランチャイズタグを使用している。
コルツがワイドレシーバー(WR)マイケル・ピットマンにフランチャイズタグをつけると『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが現地5日(火)に情報筋の話をもとに報じた。その後、チームが正式に今回の件を発表している。
ピットマンは2024年にタグで2,181万6,000ドル(約32億7,098万円)を受け取る予定だ。ペリセロは情報筋の話として、両者は長期契約の締結に向けて取り組んでおり、そうした交渉は今後も続いていくはずだと伝えている。
ピットマンは以前からタグを使用する動きに前向きで、1月にはフランチャイズタグを“リスペクトのタグ”と呼び、“2,300万ドルをもらえて不愉快になる”選手はいないと指摘していた。26歳のピットマンは当時、今年のワイドレシーバーの相場を100万ドルほど多く見積もっていたことになる。とはいえ、ピットマンがコルツと長期契約を結ぶ場合、7月中旬までに合意に至る必要があることに変わりはない。
もう1つの選択肢として1年契約の内容を変更することが挙げられるが、それは2024年シーズンを通してタグでプレーすることや、これからの数カ月で新契約を締結することに比べると、最も可能性が低い選択肢だと言えよう。
スーパースターとまではいかないが、ピットマンはひそかにリーグ屈指のポゼッションレシーバーとなっている。
かつてドラフト2巡目指名を受けたピットマンは鋭敏なルートランナーであり、誰が司令塔になろうとうまく関係を築く能力を持っているようだ。この4年でコルツのクオーターバック(QB)は何度も入れ替わってきたにもかかわらず、ピットマンは年々、成績を伸ばしている。
ピットマンがNFL入りした2020年以降、コルツはフィリップ・リバース、カーソン・ウェンツ、マット・ライアン、アンソニー・リチャードソンと、シーズン初戦で4人の異なるクオーターバックを起用してきただけではなく、サム・エリンガーやニック・フォールズ、ガードナー・ミンシューなど、複数のQBに先発を任せてきた。
そうした変化を経験しながらも、ピットマンは3年連続でレシーブ数とレシーブヤードでチーム内トップに立っている。2021年からレシーブ数を88回、99回、109回と増やしてきたピットマンは、そのうち2シーズンで1,000レシーブヤード突破を果たした。
コルツが珍しくタグをつけるという決断を下したことが、ピットマンがチームにとってどのような存在であるかを示している。肩鎖関節の捻挫から復帰を目指している若手QBのリチャードソンにとって狙いやすいターゲットであることを踏まえると、ピットマンはなおさら重要な存在だと言えよう。
かつては当たり前のように行なっていたが、コルツは2013年にパンター(P)パット・マカフィーに指定してからフランチャイズタグを使ってこなかった。コルツはその年まで3年連続でフランチャイズタグを使用しており、2012年にはディフェンシブエンド(DE)ロバート・マティスに、2011年にはQBペイトン・マニングにタグをつけている。
2017年にジェネラルマネジャー(GM)に就任したクリス・バラードはこれまで、そのような措置をとる前に契約延長を実現させることができていた。
今後、バラードGMはピットマンと交渉しながら、契約延長を近い将来に実現させるかについても決めていくはずだ。それが決まらなければ、ピットマンは2024年シーズンに2年連続で契約最終年を迎えることになる。
【RA】