イーグルスがRBセイクワン・バークリーと3年55億円の契約へ
2024年03月12日(火) 09:35ランニングバック(RB)セイクワン・バークリーのニューヨーク・ジャイアンツでの時間は終わりを迎えようとしているが、ジャイアンツはこれからもバークリーの姿をたくさん見ることになるだろう。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロ、マイク・ガラフォロが現地11日(月)に情報筋の話をもとに伝えたところによると、フリーエージェント(FA)が正式に始まったタイミングで、バークリーがジャイアンツの地区ライバルであるフィラデルフィア・イーグルスと契約する見込みだという。
バークリーが結ぶ3年3,775万ドル(約55億4,036万円)の契約は、クリスチャン・マカフリーやアルビン・カマーラ、ジョナサン・テイラーに次いで、ランニングバックとしては最も高額な契約の1つとなる。
ジャイアンツは2年連続でバークリーにフランチャイズタグをつけることを選択しなかった。今回も使用していれば、1,210万ドル(約17億7,585万円)の費用がかかっていたことになる。バークリーは2023年にタグをつけられたことで短期間、ホールドアウトしたが、1年契約の内容が修正されたことを受けてジャイアンツにとどまっている。
バークリーがイーグルスに加入することを受けて月曜日にベテランRBデビン・シングルテリーを獲得したジャイアンツは、今もなお、バークリーを呼び戻したいと考えているようだ。
ジャイアンツのジェネラルマネジャー(GM)ジョー・シェーンは先月にインディアナポリスで行われた2024年NFLスカウティングコンバインの場で「彼は、私たちが呼び戻したいと考えている選手だ」と報道陣に述べていた。
27歳のバークリーは2023年シーズンに14試合に先発出場して962ランヤード、タッチダウンラン6回、レシーブ41回、280レシーブヤード、タッチダウンレシーブ4回を記録するなど、活躍を見せた。しかし、1,650スクリメージヤードを記録した、輝かしい2022年シーズンと比べると、やや劣っていたと言えよう。
さらに、バークリーは2018年ドラフトの全体2位で指名を受けて以来、ケガに苦しめられてきた。昨季は足首のケガで3試合を欠場。足首の問題は2021年シーズンにも影響していた。バークリーは2020年にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)とMCL(内側側副靭帯/ないそくそくふくじんたい)の断裂にも見舞われており、そのシーズンに出場した試合は2試合にとどまっている。
今回の動きにより、イーグルスは2回のオフシーズンで連続してランニングバックポジションに大きな変化をもたらしている。昨年、イーグルスは2023年NFLドラフトが行われている最中にデトロイト・ライオンズとのトレードでRBディアンドレ・スイフトを獲得。イーグルスはフリーエージェントの開始に伴ってシカゴ・ベアーズと契約する見込みのスイフトを失う予定だ。
これまでに臨んだイーグルス戦(2022年シーズンにフィラデルフィアで臨んだプレーオフゲームを含む)で、バークリーはキャリー147回、676ランヤード、タッチダウンラン6回を記録し、レシーブ36回、271レシーブヤード、タッチダウンレシーブ1回を追加している。バークリーがイーグルス相手に100ランヤードを稼いだのは2試合だけで、いずれもオフェンス部門年間最優秀新人賞を受賞した2018年シーズンでのことだ。ジャイアンツは今後、自分たちのスター選手だったバークリーと、少なくとも1シーズンに2回対戦することになる。
今回の移籍により、イーグルスの施設から約1時間のアレンタウン郊外にあるペンシルベニア州コープレイで育ったバークリーは、故郷に少し近づく。バークリーの健康状態が再び問題にならなければ、クオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツやワイドレシーバー(WR)A.J.ブラウン、WRデボンタ・スミスを擁するイーグルスオフェンスには、また1人、スター選手が加わることになる。
【RA】