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ライオンズのキャンベルHCとホームズGMが2027年シーズンまでの契約延長に合意

2024年03月15日(金) 12:17


デトロイト・ライオンズのヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベル【AP Photo/Bruce Kluckhohn】

デトロイト・ライオンズの急激な好転により、組織の上層部が雇用の安定を手にした。

ジェネラルマネジャー(GM)ブラッド・ホームズとヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベルが2027年シーズンまでライオンズに在籍する契約延長に合意したと、チームが現地14日(木)に発表した。ライオンズ史上最も輝かしい経歴を持つ人物の一人であるスペシャルアシスタントのクリス・スピールマンも、チームにおけるアドバイザーの役職を継続することになった。

チームが発表した声明の中でオーナーのシェイラ・ハンプは次のように述べている。

「ブラッドとダンが次の4シーズンに向けて契約を結んでくれたことをとてもうれしく思っています。彼らはこのフットボールチームの再建とこれまでの成功の原動力になってくれました。2人がわれわれのフットボールプログラムに引き続き関わってくれることが、これからもフィールド上で成功するための鍵であり続けるでしょう」

ホームズGMとキャンベルHCは、すべての関係者がビジョン、プロセス、モチベーションの面で足並みがそろえば、NFLレベルで大きな可能性を秘めたパートナーシップを生み出せることを体現している。両者ともその職を得るまでに多くの苦労を重ねており、どちらも自分の地位とそれに伴う責任をいかに重視しているかを隠そうとはしない。

このようなアプローチによってキャンベルHCとホームズGMはデトロイトで慕われるようになり、 ライオンズファンは1993年以来となるチームのディビジョン制覇、そしてクオーターバック(QB)マシュー・スタッフォード率いるロサンゼルス・ラムズを破っての32年ぶりのプレーオフ勝利に酔いしれた。

スタッフォードと決別するという勇気ある決断を下したのはホームズGMとキャンベルHCで、彼らはQBジャレッド・ゴフおよびライオンズの再建につながるようなドラフト資金と引き換えに、スタッフォードをラムズにトレードした。そして、その資金の一部をドラフトで使う際にも、ホームズGMとキャンベルHCの結束は乱れることなく、ドラフトの有望株ランキングをあざ笑うかのように自分たちの基準で選手を選んだ。

ライオンズはドラフトで、ランニングバック(RB)ジャーマイア・ギブス、ラインバッカー(LB)ジャック・キャンベル、タイトエンド(TE)サム・ラポルタ、コーナーバック(CB)ブライアン・ブランチといった選手たちを過剰に評価したとして叩かれたが、ホームズGMとキャンベルHCは自分たちの直感を信じ、それぞれの選手がチームに大きく貢献したことで報われた。また、2022年シーズンの終了とともにRBのディアンドレ・スイフトとジャマール・ウィリアムスを手放すと決め、2人の代わりにギブスとデビッド・モンゴメリーを起用したことで2023年にさらに生産性を上げた時にも、ホームズGMとキャンベルHCはその辣腕(らつわん)ぶりを見せつけている。

ホームズGMとキャンベルHCはそれほど時間をかけずに、ファンも選手も絶えず不満を抱えているチームだったライオンズを、2023年にはディビジョンの優勝候補に挙がるようなチームへと変貌(へんぼう)させた。NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームの後半ではリードを奪い、ほんの30分ほどではあったものの、フットボール界全体にライオンズのスーパーボウル出場の可能性を考えさせ、チームにとって史上初の偉業達成まであと一歩のところまで迫った。

惜しくもカンファレンス優勝は逃したが、ライオンズの未来はまだ明るく、チームはキャリアを通して頻繁に厳しい査定を受けてきたゴフを新たな高みへと導いた。木曜日の契約延長によって、ここまでチームを押し上げてきた首脳陣がそれぞれの役職に留まることが確約された。

【R】