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カウボーイズがLBバンダー・エッシュとWRガラップを放出

2024年03月16日(土) 12:30

ダラス・カウボーイズのレイトン・バンダー・エッシュ【James D. Smith via AP】

ラインバッカー(LB)レイトン・バンダー・エッシュのダラス・カウボーイズ時代が終わった。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが報じたところによると、カウボーイズはベテランLBバンダー・エッシュとワイドレシーバー(WR)マイケル・ガラップを放出したという。その後、カウボーイズはバンダー・エッシュの放出が身体検査不合格によるものであり、ガラップが現地6月1日(土)以降の指定でリリースされると発表した。

カウボーイズから2018年ドラフト全体19位の指名を受けてキャリアをスタートさせたバンダー・エッシュは、すぐに強烈なラインバッカーであることを証明し、初年度からプロボウル選出を果たすとともにオールプロのセカンドチームに選ばれている。2019年シーズンを前にLBジェイロン・スミスが契約延長にサインしたことで、カウボーイズは今後何年にもわたって強力なラインバッカーコンビを確保したかのように見えた。

しかし、ケガが2人の躍進を妨げた。バンダー・エッシュはボイシ州立大学の2年目シーズンに初めて首の負傷に悩まされ、カウボーイカラー(ネックプロテクター)を着用してその後のキャリアを過ごすことになった。その保護措置も、バンダー・エッシュがNFL2年目のシーズンに首の神経に問題が発生するのを防ぐことはできず、修正手術を受けることを余儀なくされ、早々にそのシーズンを終えることになる。さらに1年後、鎖骨の骨折で10試合の出場にとどまった。そして、バンダー・エッシュがようやく健康になった2021年シーズンには、カウボーイズがスミスの代わりにスタールーキーのマイカ・パーソンズを抜擢しており、その結果、バンダー・エッシュとスミスのタッグは十分な出場機会を得る前に終わってしまった。

バンダー・エッシュの健康上の問題からカウボーイズは5年目のオプションを行使せず、バンダー・エッシュは2022年に1年契約で復帰したものの、再び首のケガに悩まされ——このときはネックスティンガーをわずらい——4試合に出場できなかった。さらに1年後の2023年シーズンには、またしても首の負傷で5試合に制限された。

フリーエージェント(FA)になった今、バンダー・エッシュの将来は不透明だ。複数の首の問題と身体検査に不合格したことを考えると、バンダー・エッシュがNFLでの最後のスナップをプレーしたかもしれないと思うのは当然だろう。

その間、カウボーイズはフリーエージェント期間の最初の週にほとんど動きを見せなかった後に、新規契約のためのキャップスペースを確保している。カウボーイズはバンダー・エッシュを放出することで約210万ドル(約3億1,299万円)を節約でき、新しいリーグイヤーの5日目までにガラップを放出することで2024年の契約金の全額保証を回避するつもりだ。

ガラップのストーリーはバンダー・エッシュと似ており、ケガによって妨げられた有望選手の物語だ。2019年から2020年にかけて2,000レシービングヤード以上を積み上げ、大金獲得に向けて急上昇していた矢先、ガラップは2021年にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂して、その稼ぐ力を削がれた。それでもカウボーイズと5年総額5,740万ドル(約85億5,524万円)の契約を結んだガラップだったが、かつて大金を手にした実力を取り戻すのに苦労している。

ガラップが2シーズン連続で500レシーブヤードを下回ったため、カウボーイズはサラリーキャップの節約の観点から、ガラップとの別れを決断した。ガラップがオープンマーケットでどのような関心を引くか、見守ることになる。

【KO】