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チャージャーズで「キャリアを終えたかった」が「いろいろなことが起こるもの」とベアーズWRアレン

2024年03月17日(日) 12:35

シカゴ・ベアーズのキーナン・アレン【AP Photo/Nam Y. Huh】

自分がロサンゼルスを離れることになるとは一切想像していなかったとしても、キーナン・アレンはウインディシティへ向かう準備ができている。

プロボウルに何度も選出された経歴を誇るワイドレシーバー(WR)のアレンは、現地14日(木)にトレードされるまで、NFLキャリアのすべてをチャージャーズで過ごしてきた。ルートランニングを得意とするアレンはチャージャーズで、900回以上のレシーブで1万ヤード以上を記録。現在、そのルートランニングの能力は、シカゴ・ベアーズがフランチャイズを好転させるのに役立つと期待されている。

アレンは土曜日に入団記者会見の場で「新しい機会に間違いなく興奮している」とコメント。「新しい組織に所属する。この組織には多くの伝統がある。もちろん(チャージャーズで)キャリアを終えたかったけど、いろんなことが起こるものだし、前に進んでいかなきゃいけない」

チャージャーズからの意外なトレードは、チームがアレンにペイカットを打診し、アレンがそれを拒否した後に行われた。ジム・ハーボーがヘッドコーチ(HC)に、ジョー・ホーティズがジェネラルマネジャー(GM)に就任して刷新されたチャージャーズ幹部は、クラブがまだサンディエゴに本拠地を構えていた2013年のドラフトで3巡目指名を受けてから11シーズンを経て、リーグ屈指のワイドレシーバーに成長を遂げたアレンに対し、それを見守ってきたスタッフが抱くであろう忠誠心を持ち合わせていなかった。

キャップに苦しむチームを引き継いだホーティズGMおよびハーボーHCは、ビジネス上の決断を下している。アレンもまた、感情を抜きにして契約再構築の要請に向き合っていた。

「感情は一切なかった。そうしなかった。そうしなかったんだ。自己最高のシーズンを終えたばかりだから、そうはならなかった」とアレンは話している。

そうしたプロセスの結果、ベアーズは2年連続でオフシーズンに試合の流れを変えられるワイドレシーバーをトレードで獲得した。

4月に32歳になるアレンが、2023年にキャリアで最も印象的なシーズンを過ごしたことに、議論の余地はないだろう。シーズン最後の1カ月間、かかとのケガで試合に出られなかったにもかかわらず、アレンはキャリアハイとなる108回のレシーブを記録し、1,243ヤード、タッチダウン7回をマーク。また、試合平均ヤード(95.6ヤード)でも、これまで積み上げてきた輝かしいNFLキャリアの中でも特に素晴らしい数字を残した。

アレンとD.J.ムーアは完ぺきなコンビとなるだろう。昨年3月にカロライナ・パンサーズからベアーズにトレードされたムーアは、アレンと同じく昨季にプロとして最高のシーズンを送ったばかりだ。アレンはフィールドのどこにいてもプレーを決められるだけではなく、アンダーニースでオープンになり、チェーンを動かすのにも長けている。一方、レシーブ平均ヤードがアレンより約3ヤード多いムーアは、プロボウルに6回選出された経歴を持つアレンが相手の注意を引くことで、フィールドの深いところの危険度をさらに増すはずだ。

アレンはムーアと組むことになるコンビについて「プレーを生み出せて、マンカバレッジで打ち勝てる選手が2人いたら、いつでもタフになれる。いつでもだ。もちろん、彼は長い間、このリーグでプレーしてきた選手だし、俺自身もそうだ。俺たち2人が一緒になれば、かなりいい感じになるだろう」と話している。

新たにランニングバック(RB)ディアンドレ・スイフトを加えたことで、補完的なランニングバックの安定性を誇っているベアーズは、タイトエンド(TE)ポジションにもコール・ケメットという堅実な選択肢を有している。約10年前、ベアーズではマット・フォルテやブランドン・マーシャル、アルション・ジェフェリー、マーテラス・ベネットといった選手が活躍していた。その時代から今までで、ベアーズの攻撃面におけるスキルポジションは最も充実していると言えよう。

2024年に誰が司令塔を務め、充実したオフェンスを満喫するのかという疑問は、今も続いている。

サム・ハウエルやケニー・ピケット、デズモンド・リッダーを含め、フリーエージェント(FA)市場が解禁された1週目にクオーターバックのトレードが相次いでいるにもかかわらず、フィールズはチームに残留している状態だ。とはいえ、ベアーズがクオーターバックを交代させる場合、QBケイレブ・ウィリアムズがドラフト全体1位指名権で獲得される最有力候補であることは間違いない。

フィールズが残るにせよ、新人のシグナルコーラーが後を継ぐにせよ、ベアーズは、特にアレンが加入してから、突如としてこのポジションの育成に適したチームとなっている。

「俺はただのフレンドリーな男だ」と強調したアレンは「フィールドの中でも外でもフレンドリーな人間だ。もちろん、フットボールフィールドではゲームを理解している。裏も表もな。ゾーンも、相手を打ち負かす方法も分かっている。戦い方は大体分かっているから、クオーターバックにとっては扱いやすいと思う。俺は正しいスポットにいるからね。彼らとのコミュニケーションの取り方も知っている」と続けた。

4月25日(木)にNFLドラフトの1日目を終えたとき、アレンは9月に誰とコミュニケーションを取ることになるのかを、正確に知ることができるはずだ。

アレンにとって、それ以降の計画は、卓越したパフォーマンスを披露し続けることだろう。

トレードを受けて、どのように再調整していくのかと問われたアレンは「今までやってきたことを続けるだけだ。俺からすれば、ジャージー以外は何も変わらない。自分の名字はこれからも背中に刻まれる」と答えた。

【RA】