ベンガルズでの初年度に必要なことは何でもするという心構えのRBザック・モス
2024年03月18日(月) 09:49現地12日(火)にランニングバック(RB)ジョー・ミクソンをヒューストン・テキサンズにトレードしたことにより、シンシナティ・ベンガルズはRBポジションの補強を必要としていた。そのニーズは、ザック・モスとの契約によって解決されている。
NFLキャリアで最高のシーズンを過ごしたばかりのモスは、今週、新しいチームでより大きな役割を担うことを楽しみにしていると語り、ベンガルズのオフェンスを盛り上げるために求められることなら何でもする心構えができていると明かした。
チーム公式サイトによると、モスは契約締結後に「でも、俺はこのチームを助けることができる。ボールをキャッチすることであれ、ボールを持って走ることであれ、フロントの大男たちと一緒にジョー(バロウ、クオーターバック/QB)の周りをできる限りクリーンにすることであれ、その週にどんな役割を与えられようと、それをやってみようと思っている」と話したという。
現在26歳のモスは2020年ドラフト3巡目でバッファロー・ビルズから指名を受けてキャリアを開始。最初の2年以上は2番手として試合に出場し、2022年シーズン途中にインディアナポリス・コルツにトレードされた後も同様の役割を担っていた。
しかし、コルツの先発RBジョナサン・テイラーが2023年にまたしても複数のケガを抱えていたことから、モスは1番手RBとしてプレーするチャンスを獲得し、その機会を生かした。
14試合に出場し、そのうち8試合で先発を務めたモスは、キャリー数(183回)とランヤード(794ヤード)、タッチダウンラン数(5回)でキャリアハイを更新し、コルツのリーディングラッシャーに。モスは空中戦でも活躍し、レシーブ27回で192ヤード、タッチダウン2回をマーク。オフェンスでの万能ぶりをアピールした。
そうした努力の甲斐あって、フリーエージェント(FA)でベンガルズと2年800万ドル(約11億9,276万円)の契約を結んだモスは、新しいチームでさらに実績をあげるチャンスを得ている。
ミクソンのトレードに伴い、ベンガルズはこの数シーズンにチームの主力として活躍してきたランニングバックを失った。今後は、モスとキャリア2年目のRBチェイス・ブラウンがその穴を埋めることになる。
ベンガルズは2023年シーズンにランヤードで31位となっており、チームが獲得した1,527ヤードのうち、3分の2以上はミクソンが稼いでいた。エースランニングバックがいなくなった今、ユニットの活性化が切実に求められているが、今度はどちらかと言えばコミッティーアプローチとなりそうだ。
ブラウンはルーキーとして出場機会が限られていたにもかかわらず、2023年にキャリー数(44回)とランヤード(179ヤード)でチーム内2位に輝いている。モスはそんなブラウンと役割分担する見込みだ。とはいえ、攻撃コーディネーター(OC)ダン・ピッチャーによると、どのようにスナップを分けるかはまだ決まっていないとのこと。
ピッチャーOCは「間違いなく、共同作業になる」と述べている。
「最近はリーグ全体を見渡しても、あのポジションは複数人で仕事を分担するのがベストだと思う。それは、2人でも3人でも4人でもいい。みんながそれぞれの役割を果たす。どうしていくか考えるが、最後には私がオフシーズン中にずっと言ってきたこと、つまり“今週は何が必要か?”というところに戻ってくる」
バロウがもたらす威力を考慮すると、ベンガルズはパスをより重視したオフェンスを構築してきたと言えよう。その場合、ランニングバックの機会は少なくなりかねない。しかしモスは、そのようなタイプのオフェンスにおける自分の役割をどう考えているのかという質問に対し、それによって自分の決意が変わることはなく、影響力を発揮するための新たな方法を模索するだけだと答えている。
「パス重視のオフェンスにいたこともあるし、そういう役割の中では、自分がチームの助けになれる方法を見つけるだけさ」と強調したモスは「バッファローにいたときは、どうしたらもっといいパスブロッカーになれるかって考えていた。そうすることで、自分がこれまで歩んできたすべてのステップに向けて準備ができたし、それは何年もの間、1人のバックとして自分の役に立ってきた」と続けた。
【RA】