WRアレン放出の決断について「誰をトレードしているのか分かっていた」とチャージャーズGMホーティズ
2024年03月23日(土) 18:16ロサンゼルス・チャージャーズの新しいジェネラルマネージャー(GM)ジョー・ホーティズの最初の大きな決断は、就任早々に下された。それは長年活躍したワイドレシーバー(WR)キーナン・アレンをシカゴ・ベアーズにトレードする代わりに、ドラフト4巡目指名権を獲得するというものだった。
ホーティズGMは現地21日(木)、アレンとの別れは好ましいものではなかったが、資金の関係で苦渋の決断をせざるを得なかったと言及した。
チャージャーズの公式サイトによると、ホーティズGMは次のように述べている。「誰をトレードしようとしているのか、分かっていた。彼はとても才能ある選手だし、選手として、人として尊敬している。選手をカットしたり、トレードしたり、放出したりするのは難しいことだ」
「彼のような選手を失うことはいつも厳しいことだが、他の選手が一歩前に出る機会を作ることになる。繰り返しになるが、私たちはまだチーム構築を終えていないから、このルームにさらにピースを追加するつもりだ」
ホーティズGMによると、クラブはアレンと彼の代理人に契約延長を含む“複数の異なる選択肢”を提示したが、“どれもうまくいかなかった”という。
ホーティズGMは「キーナンのトレードについて具体的に話している時、“この選手がまだ戦える才能ある選手だ”という認識なしに決断することはないと思う」とつけ加えている。
その後、アレンの代理人はソーシャルメディア上でこう反論した。「オファーは一度きりだった。それは2年間の契約延長(しかも2年とも現在の年俸を大きくカット)付きで2024年の報酬をカットするというものだった。私たちはカウンターオファーを出したが、拒否された。その後、チャージャーズが(アレンを)トレードする意向であることを知らされた」
この状況は、まさに“これがNFLのビジネスだ”という感じだ。
双方は今後も行動を共にすることを希望していた。しかし、チャージャーズの新幹部は帳尻を合わせることを望み、アレンは統計上キャリア最高のシーズンを終えたばかりで、32歳での減俸は望んでいなかった。どちらの立場も不当ではない。ビジネスはビジネスだ。
ホーティズGMはワイドレシーバールームが手薄なことに頭を悩ませてはいない。まだドラフトを控えており、チャージャーズにはクエンティン・ジョンストンとジョシュ・パーマーを筆頭とするワイドレシーバー陣を補強するチャンスがある。
ホーティズGMにとって、帳尻を合わせることは、上層の厚いロースターが低迷したチャージャーズにとって今シーズンの主な仕事だった。
チャージャーズには、ワイドレシーバーのアレンとマイク・ウィリアムス、ラインバッカー(LB)のジョーイ・ボサとカリル・マックという、年を重ねたベテラン選手との間に対処しなければならない4つの巨額の契約があった。ボサとマックは減俸を余儀なくされている。アレンがトレードされる一方で、ウィリアムスはカットされており、最終的にニューヨーク・ジェッツと契約した。
ホーティズGMは次のようにコメントしている。「私たちは大きな契約を結んでいる4人の素晴らしい選手を抱えていた。大きな契約内容、大きな契約金だった。それに対処する必要があり、4人の選手全員に敬意を示し、4人の選手全員を評価し、4人の選手全員が勝利に貢献できることを知っている、という観点を持って取り組んだ」
「しかし現実問題として、キャップと現状を考えると、4人の選手全員が戻ってくる可能性と、選手層の厚さと完成度の高いチームを作ることができる可能性を考えると、それは現実的な最終結果ではなかった。私たちは手を打たなければならなかったし、その過程を通して2人の選手に固執していたわけではない」
ホーティズGMの理念は明らかに、会社のクレジットカードを派手に使ってサラリーキャップを将来に後回しにするというものではない。そのため、チャージャーズはホーティズGMの指揮の下、フリーエージェント(FA)で慎重になることが予想される。
ホーティズGMは次のように語った。「資金をつぎ込み続けることは可能だが、そうすれば選手層が薄くなる。質の高い選手と契約すると選手層が薄くなる。そして、今後の柔軟性を損なうことになる。私たちの目標は、毎年できる限り柔軟でいることだ。大金を稼ぐクオーターバックがいるからこそ、キャップを意識しなければならない」
「1年にすべてをつぎ込むのは楽しいと思う。できることなら、毎年すべてをつぎ込みたい。毎年スーパーボウルに出場するチャンスを得たい」
チャージャーズが2024年を苦しんでスタートする中、ヘッドコーチ(HC)ジム・ハーボー率いる新スタッフは今シーズン、スーパーボウル出場を目指して、大仕事をしなければならない。
【KO】