レイダースはQBのドラフト指名を検討も、QBオコンネルは先発の座を争う権利を“獲得した”とピアースHC
2024年03月25日(月) 10:592024年NFLドラフトが約1カ月後に迫っている中で、誰がどのチームに指名されるのか、そして何より、どのチームが初日の夜に思い切ってクオーターバック(QB)を指名するのかについての憶測は強まるばかりだ。
ラスベガス・レイダースはドラフト全体13位指名権――ヘッドコーチ(HC)アントニオ・ピアースはこれを“良い数字”だと捉えている――を保有していることから、今年のドラフトでトップクラスのクオーターバックを指名するのに比較的有利な立場にある。レイダースはその指名権を補強が必要な他のポジションに使うこともできるが、それが何に使われるにせよ、ピアースHCはドラフトがレイダースのQBルームを埋めるのに最適な機会になる可能性が高いということを、はばかることなく認めている。
現地24日(日)、ピアースHCは年次リーグミーティングの場で『NFL Network(NFLネットワーク)』のスティーブ・ワイチの取材に応じ、「ロースターにクオーターバックを2人抱えることはできないだろう? だから、何人か加えなければならないのは分かっている」とコメント。「次の波はドラフトだ。さあ、どうなるかな」
クオーターバックポジションの不確実性と変化によって定義される2023年シーズンを経て、フルタイムのヘッドコーチとして最初のシーズンを過ごすピアースHCにとっては、このポジションを整理することが最初のステップの1つになるはずだ。
現在、レイダースのロースターには、ピアースが昨シーズンの途中に暫定HCに就任してから先発の座を引き継いだエイダン・オコンネルと、先発としてインディアナポリス・コルツを7勝6敗に導き、プロボウルにも選出された昨季を経て獲得されたガードナー・ミンシューがいる。
レイダースがドラフトで新たに選手を追加する場合、ジェネラルマネジャー(GM)トム・テレスコにそのポジションをスカウトする経験があることを知っているピアースHCは、レイダースにふさわしい選手を選ぶ際にはテレスコGMを頼るつもりだと明かした。
「私にはトム・テレスコがいる。魔術師がいるのだ。彼がどんな切り札を持っているか解明してみてほしい」とピアースHCは述べている。「彼は長年の経験を持っている。私は彼をものすごく信頼している。彼はどこにいてもそれをやってきたと思う。ペイトン・マニングやアンドリュー・ラック。(ロサンゼルス)チャージャーズのGMになってからは、フィリップ・リバースやジャスティン・ハーバート。つまり、彼はクオーターバックについて、いくらか理解している。だから、私は彼に考えてもらうつもりだ」
新たに加わったクオーターバックが先発を務めるのか、それともオコンネルのバックアップを務めるのかは、夏の間に決まることになりそうだが、オコンネルは激動の2023年シーズンで見せたプレーによって、少なくともQB1の座を維持するチャンスを得たのだと認めたピアースHCは、次のように話している。
「結局のところ、エイダン・オコンネルは懸命にプレーしていた。私たちのために、素晴らしい仕事をしてくれた。ナショナル・フットボール・リーグでプレーできるほどのメンタルの強さを持っている子だ。何が起ころうと、自分たちが何をしようと、エイダン・オコンネルを介さなければならない。正直に言うと、彼はその権利を獲得したからね」
クオーターバックの先発争いにドラフト1巡目指名を受ける選手が絡むかどうかは未定だが、ピアースHCは、何があろうと、ロッカールームに高いレベルの競争心を生み出すことが目標だと話している。そうすることで、より強い選手が出てくると信じているピアースHCは、こう語った。
「誰にとってもそうだが、競争がすべてだ。クオーターバックルームをチームで最も競争力のあるルームにすることができれば、うちは良いフットボールチームになるだろう」
【RA】