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アーロン・ドナルド引退について語るマクベイHC、「まさに唯一無二の存在」

2024年03月25日(月) 12:13


ロサンゼルス・ラムズのショーン・マクベイ【AP Photo/Jason Behnken】

ディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルドが正式に引退することで、ロサンゼルス・ラムズのディフェンスには約10年ぶりに大きな空白が生じる。

ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイはラムズがドナルドの後任をすぐに見つけることはできないと理解しながらも、4月に行われるドラフトが正しい方向へ進むステップになる可能性があると考えている。現地24日(日)、マクベイHCは年次リーグミーティングの場で『NFL Network(NFLネットワーク)』のスティーブ・ワイチに対し、ラムズがディフェンスを再び補填する最善の方法は、フリーエージェント(FA)と2024年NFLドラフトだと認めた。

マクベイHCはワイチに「話しているように、私たちは選手を加えようとしている。ドラフトは大事な場になるだろう」と話している。「誰もがどうやって展開させたいかというビジョンを持っているはずだが、常に発言権を持つチームが他に31チームある。選手さえそろえば、シュラコーチ(クリス・シュラ、守備コーディネーター/DC)と守備陣のスタッフは土台を作る上で素晴らしい仕事をしてくれると思うが、彼(ドナルド)の代わりを見つけるという事実を甘く見ているわけではない」

ドナルドの後任探しがマクベイHCとラムズにとって厳しい挑戦になるのは間違いない。とはいえ、ラムズがこの数年にドラフトの後半でやってのけてきたことは印象的だったと言えよう。2023年ドラフトで、ラムズはDTコビー・ターナー(2023年シーズンにサック9回を記録)を3巡目で、ワイドレシーバー(WR)プカ・ナクアを5巡目で指名。ナクアはレシーブヤードとレシーブ数で新人記録を樹立するというセンセーショナルな活躍を見せた。

しかし、ドナルドが引退しようとしている中で、マクベイHCはワイチに対し、そのスターディフェンシブタックルとの関係性について思いを打ち明けている。

マクベイHCは「スティーブには言っておこう。アーロンと私は特別な関係で、私ほど長い間、誰かと一緒にいるとそうなるものだ」とコメント。「そういう瞬間を味わっているとき、彼らはそれを受け止めている。言うまでもなく、おそらくこれが彼の最後の年になるだろうという暗黙の了解のようなものがあった。彼はキャリアを通じてけん引し、感化し、影響を与えるという素晴らしい仕事をしてきたが、この年はそれが如実に表れていた。特にディフェンス面で、若手ぞろいだった中でね」

「アーロン・ドナルドの代わりはいないということは、以前から分かっていた。幸い、私たちには準備を整える時間が少しだけあった。だが、彼に関しては、まさに唯一無二の存在だ。スティーブ、その言葉は何となく使われていると思うが、選手としてだけではなく、人としてもそうなんだ」

ラムズのユニフォームを身にまとって過ごしたキャリアを通じて、ドナルドはプロボウルに10回、オールプロのファーストチームに8回選出されたほか、AP通信ディフェンス部門年間最優秀選手賞を3度受賞し、スーパーボウルリングを1つ手に入れている。

NFL選手が自分の意思でキャリアを終えられるケースはそう多くない。マクベイHCはドナルドが望み通りのタイミングで引退できることを称賛している。

マクベイHCは「彼のように、自分の意思で引退するのは特別なことだと思う。(第56回スーパーボウルにおける)第4ダウン残り1ヤードという場面で伝説的な瞬間を味わったこともね」と述べ、次のように続けた。「彼はガードを倒して前進し、(シンシナティ・ベンガルズのクオーターバック/QBジョー)バロウに迫って投球ミスを強いることができた。それから、彼は“リングをくれ”と言う瞬間を迎えられたのだが、彼が望んでいたことをやり遂げる姿を見られたのは、とても特別なことだった。謙虚さと、日々の姿勢、そして一貫性。私の彼に対する評価、感謝、愛情は言葉では言い表せない」

「コーチという仕事に就いてから、私が幸運にも持つことができた最も特別な関係の1つだ。なぜ自分がこれに携わっているのかを思い知らされる。それは、彼のような人たちと一緒にいるためだ。彼はたまたま信じられないほど特別な選手でもあった。ラムズの関係者を除く、多くの人が彼の引退を喜んでいるだろう」

【RA】