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WRアイユークはトレードの対象ではないと49ersのリンチGM

2024年03月26日(火) 11:52

サンフランシスコ・49ersのブランドン・アイユーク【AP Photo/Godofredo A. Vasquez】

ワイドレシーバー(WR)ブランドン・アイユークのトレードを切望している者は、サンフランシスコ・49ersのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・リンチの最近の発言を聞いて、そうした期待を捨てなければならないかもしれない。

現地25日(月)、リンチGMはオーナーたちが集うミーティングで、ミシガン大学のプロデーでピッツバーグ・スティーラーズのヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンと話した際にアイユークの話題が出たことを明かした。新人契約の最終年を迎える予定のアイユークは、トムリンHC率いるスティーラーズを含め、他チームとのトレードがうわさされているものの、リンチGMの発言から判断すると、アイユークはトレードの対象ではないようだ。過去にもアイユークを残留させたいと話していたリンチGMは、その考えを繰り返している。

『ESPN』によると、リンチGMは報道陣に対して「(トムリンは)“何が起こっているんだ?”という感じだった。何も起こっていないと、あなた方に約束する」と述べたという。

リンチGMによれば、サラリーキャップの状況は厳しいものの、49ersは実際にアイユークを引きとめる方法を見つけようとしているとのこと。

「私たちはブランドンと積極的に話し合い、何らかの解決策を見出そうとしている」と明かしたリンチGMは「私たちには、確保したい選手たちとうまく話し合って解決策を見出してきた歴史がある。それには双方の協力が必要だ。私たちにそれができるのか? いずれ分かるだろう」と続けた。

両者は話し合っており、それは“良いこと”だとリンチGMはコメント。全員を引きとめることはできなくても、ドラフトして育成した選手をできる限り多く残留させたいとチームは望んでいる。

「ドラフトで指名し、成長させ、才能が開花するのを見守り、その選手に報いることほど素晴らしいことはない。それこそ、私たちが本当にやりたいことだ」とリンチGMは強調した。

49ersはすべてのドラフト1巡目指名で成功しているわけではないものの、アイユークは成功例の1つだと言えよう。アイユークは昨季、キャッチ75回でキャリアハイとなる1,342ヤード、タッチダウン7回をマークし、オールプロのセカンドチームに選出された。今月26歳になったアイユークは、この3シーズンに毎回、レシーブヤードを伸ばしている。

ここ数年、49ersはディフェンシブエンド(DE)ニック・ボサやワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエル、ラインバッカー(LB)フレッド・ワーナー、タイトエンド(TE)ジョージ・キトルといった選手に報酬を支払う方法を模索してきた。『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、49ersの実質的なキャップスペースは現時点で700万ドル(約10億5,891万円)強のみだという。49ersには、契約5年目に1,410万ドル(約21億3,296万円)でプレーすることになっているアイユークを含め、2024年にキャップに対して1,200万ドル(約18億1,528万円)以上を数える選手が8人所属している。

リンチGMはアイユークをいつかトレードするという考えを完全に否定したわけではない。とはいえ、アイユークの確保は現在も優先事項だと明確にしたリンチGMは、次のようにコメントしている。

「いろいろな方向性が考えられるが、私たちはブランドンと、選手としての彼をものすごく高く評価しているし、ナイナーズの一員でいてもらいたいと考えている。私たちはその実現に向けて取り組んでいくつもりだ」

【RA】