NFLは2024年シーズンのクリスマス当日に2試合を実施へ
2024年03月27日(水) 15:562024年、NFLは週の半ばにクリスマス気分を味わう。
現地26日(火)、NFLのメディア配信担当上級副社長を務めるハンス・シュローダーが年次リーグミーティングの場で、今季はクリスマス――現地12月25日(水)――に2試合を実施すると発表した。
シュローダーは火曜日に「ここ数年の様子を見ていると、前例のない成長が見られる。クリスマスだけではなく、サンクスギビングもだ」と説明し、こう続けている。
「ここ数年のレギュラーシーズンでは過去最高の視聴者数を記録している。フットボールが人々をひとつにするという考え方、機会、信念は、1年を通して訪れる大型のホリデーにさらに真実味を帯びる」
「前年の視聴者数を見ると、私たちのファンがそれを物語っている。クリスマスにNFLのフットボールを楽しむ姿を見て、彼らがそれを望んでいると信じている。だから、私たちはいくつかの試合を実施しようとしている。これまで10年、もしかするとそれ以上にわたって行ってきたように、シーズン第16週の土曜日に試合を実施し、水曜日に迎えるクリスマスデーにもいくつか試合を行う」
NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは、チームがショートウイークでクリスマスゲームに臨むことによって、選手の健康上の懸念が問題になるとは見込んでいないと述べている。
「まあ、私たちにとっては同じような日程だと思う。過去にもやってきた」とグッデルは説明。
「実際、COVID(新型コロナウイルス感染症/COVID-19)は学ぶ機会になったし、あれは水曜日に試合を行った最初の機会だったと思う。定期的なものにはならないだろう。クリスマスが水曜日に重なった時だけだ。だが、試合と試合の間の期間については以前にもあった。負傷者の増加は見られていない。皆さんも、そして私たちも、初めて木曜夜に試合が実施されたときはそれに大きな関心を寄せていたが、今も負傷者の増加などは見られていない。だから、これを取り入れようとしているのだと思う」
2023年シーズンはラスベガス・レイダースがカンザスシティ・チーフスに衝撃的な勝利を収めた試合を皮切りに、クリスマスデーに3試合が実施された。2番目に行われたニューヨーク・ジャイアンツ対フィラデルフィア・イーグルス戦では、意外な接戦が繰り広げられている。この日の最後には、カリフォルニア州サンタクララで強豪チーム同士が待望の一戦に挑み、ボルティモア・レイブンズがゴールデンタイムに試合の行方を見守る観客の前で、サンフランシスコ・49ersを圧倒した。
昨季、クリスマスデーのトリプルヘッダーは歴史的な視聴者数を記録し、1988年までさかのぼると、3試合すべてがクリスマスデーに行われたNFLゲームの視聴者数でトップ5にランクインしている。レイダース対チーフス戦の平均視聴者数はなんと2,960万人で、1989年に行われたシンシナティ・ベンガルズ対ミネソタ・バイキングス戦に次いでNFL史上2番目に視聴されたクリスマスデーの試合となった。ジャイアンツ対イーグルス戦の平均視聴者数は2,900万人、レイブンズ対49ers戦の平均視聴者数は2,760万人だ。レイブンズが第3クオーター序盤に30対12と圧倒的なリードを奪っていなければ、この数字はもっと伸びていたかもしれない。
しかし、それらの試合は月曜日に行われたため、2024年の水曜日に行われる試合はスケジュールの観点で興味深い試みになりそうだ。過去の取り組みから判断すると、リーグがこれまでに行ってきた多くの放送上の革新と同様に、この試みも成功するだろう。
ますますフットボールの人気が高まることを期待しているNFLは、ここ数年の視聴者数増加と一体感を念頭に、この冬、そしておそらくこの先何年にもわたって、フットボールとホリデーの伝統を結びつけるつもりだ。
【RA】