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将来的にQBパーディーの報酬を大幅に上げることに備える49ersのCEO

2024年03月28日(木) 11:18

サンフランシスコ・49ersのブロック・パーディー【AP Photo/John Locher】

ドラフト7巡目でブロック・パーディーを指名したサンフランシスコ・49ersは、格安で先発クオーターバック(QB)を手に入れるという恩恵を受けている。49ersのジェド・ヨークCEOはそうした贅沢が長くは続かないと理解しているようだ。

『Bay Area News Group(ベイエリア・ニュース・グループ)』によると、ヨークCEOは現地26日(火)にフロリダ州オーランドで実施された年次リーグミーティングの場で「チームのクオーターバックがチームおよびリーグで最も高給取りの選手の1人であることは、良い問題だ」と述べたという。

2024年、パーディーは49ersのサラリーキャップに対して100万4,000ドル(約1億5,215万円)を数えることになっているが、これは、プレーオフ経験のある先発選手はもちろんのこと、どのクオーターバックにとっても滑稽(こっけい)なほど低い数字だ。参考として挙げると、パーディーがキャップに対して計上する数字は、マイアミ・ドルフィンズのスカイラー・トンプソンやバッファロー・ビルズのシェーン・ブーシェル、ラスベガス・レイダースのエイダン・オコンネル、インディアナポリス・コルツのサム・エリンガー、ニューオーリンズ・セインツのネイサン・ピーターマンよりも少ない。今シーズン、49ersのバックアップQBであるジョシュア・ドブス(225万ドル/約3億4,080万円)とブランドン・アレン(202万ドル/約3億0,596万円)はどちらもパーディーの報酬を上回る予定だ。

ヨークCEOは、パーディーが来年に契約延長の資格を得たときに、その数字が急上昇することを理解している。

ヨークCEOは怯むことなく「市場とはそういうものだ。ブロックはこれまで誰も要求したことのないような要求をするだろう」とコメントし、

「今、クオーターバックとして(年俸)4,000万ドルを超える選手が何人いるか分からない」と続けた。

現在は12人のクオーターバックが年俸4,000万ドル(約60億5,860万円)以上を稼ぎ、そのうち9人のクオーターバックが4,300万ドル(約65億1,300万円)以上の年俸を手にしている。年俸5,000万ドル(約75億7,325万円)を超える選手は4人で、年俸ランキングでトップに君臨しているのは5,500万ドル(約83億2,912万円)を稼ぐシンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウだ。

ジミー・ガロポロと5年1億3,750万ドル(約208億2,279万円)の契約を結び、ガロポロを当時のNFLで最も高額の報酬を得る選手にした2018年を例に挙げ、チームがこのポジションに報酬を支払うことを恐れていないという姿勢を強調したヨークCEOは、こう述べている。

「数年前にジミーと契約したとき、一瞬だけだったが、それはNFL史上最高額の契約だった。でも、ジミーは(年俸2,750万ドル/約41億6,456万円)だった。それが市場というもので、現実を受け入れなければならない」

「クオーターバックはフットボールだけはなく、すべてのスポーツにおいて最も重要なポジションであり、彼らは多くの報酬を得るべきだと私は考えている」

ヨークCEOはパーディーに巨額の小切手を切ることを想像しても動じていない。

「それには多くの計画が必要だ」とヨークCEOは話している。

「パラグ(マラテ、49ers Enterprises/49ersエンタープライズ社長兼フットボール運営部門EVP)やJ.L.(ジョン・リンチ、ジェネラルマネジャー/GM)、カイル(シャナハン、ヘッドコーチ/HC)がいてくれてうれしい。詳細は彼らが決めてくれるから、私は小切手にサインするだけだ。私の役割は簡単なものさ」

49ersはクオーターバックにほとんどお金をかけずにロースターを構築するという贅沢(ぜいたく)を味わってきた。悲惨な出来事でも起こらない限り、そうした状況は近い将来、終わるはずであり、そうなれば49ersが一流選手を維持するのは難しくなるだろう。それは、ワイドレシーバー(WR)ブランドン・アイユークのチームでの将来が不安視されている理由の1つとなっている。

【RA】