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LTとしての起用を疑問視する声を気にしていないパッカーズOLモーガン

2024年05月05日(日) 10:44

グリーンベイ・パッカーズからドラフト指名を受けたアリゾナ大学のジョーダン・モーガン【AP Photo/Rick Scuteri, File】

腕の長さは足りないが、自信は失っていない。グリーンベイ・パッカーズからドラフト1巡目指名されたオフェンシブラインマン(OL)ジョーダン・モーガンは、NFLのレフトタックル(LT)として自分の価値を証明しようと心に決めている。

ドラフト全体25位指名を受けたモーガンの腕は32 7/8インチ(約83.5cm)と、ほとんどのクラブがレフトタックルに求める34インチ(約86.4cm)という長さより1インチ(約2.5cm)ほど短い。そのため、モーガンはガード(G)――カレッジ時代に一度も経験していないポジション――としてプレーする方が合っているのではないかという声も上がっている。

現地3日(金)、モーガンはパッカーズのルーキーミニキャンプで報道陣に対応した際に、そうした懸念を一蹴した。

「腕が短いという話はよく聞く」と明かしたモーガンは「そう言う人は明らかに映像を見ていない。俺は腕の使い方が上手い。ボールから人を遠ざける。パスセットも上手いし、クオーターバック(QB)を守ることもできる。スタッツを見てくれ。そういう声は気にならない。俺はただ、みんなが間違っていることを証明するだけだ」と続けている。

モーガンのこれまでの仕事ぶりはブラインドサイドを守りたいという自身の願望を裏打ちしているものの、現時点では大学時代の対戦しかサンプルがない状態だ。

22歳のモーガンはアリゾナ大学ワイルドキャッツで41試合に出場。そのうち37試合ですべてレフトタックルとして先発を務めた。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス/PFF)』によると、最後の2シーズンで880回のスナップに参加したモーガンは、3回しかサックを許していないという。そして、モーガンはオールPac-12のファーストチームに選出されてカレッジキャリアを終えた。

原型的な腕の長さがない状態でプレーする方法をどのようにして見つけたのかと問われたモーガンは「俺はただ腕の長さを気にしなかっただけ」と答えている。「大学に入ってそれを聞いたときに、あまり大したことだとは思わなかった。彼らは俺をレフトタックルとして起用して、俺が素晴らしいレフトタックルだと考えていた。俺は案の定、そうだった」

モーガンにとって、エッジ付近で迫り来るラッシャーに毎秒、対抗する必要があるプロの試合への移行は極めて重要だ。レフトタックルの標準的な腕の長さに満たないことが欠点にならないよう、モーガンにはフォームを完ぺきにすることが求められる。

幸い、オフェンシブラインの育成はパッカーズが得意とするところだ。

かつてチームの要として活躍したデービッド・バクティアリ(腕の長さは34インチ)をドラフト4巡目で指名したり、最近では2022年にザック・トムをバクティアリと同じくドラフト4巡目で獲得したりするなど、パッカーズは定期的にドラフト後半で逸材を見つけている。

2011年を最後にドラフト1日目にオフェンシブラインマンを指名してこなかったことから、パッカーズがモーガンに対する計画を立てているのは確実だ。パッカーズはチームのロースターでモーガンをオフェンシブタックルとして登録しており、ヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアーはルーキーキャンプ初日にモーガンをいつものポジションで起用している。

ベテランが合流し、トレーニングキャンプが始まってからもモーガンがそこにとどまるかどうかが分かるのは数カ月後だが、今のところ、モーガンはそうするつもりのようだ。

「今日はレフトタックルとして臨んだ。自分が真のレフトタックルであることや、エッジに出てクオーターバックを守れることを証明しようとしている」とモーガンは話している。

【RA】