将来的なジェッツ先発の可能性を「かなり考える」と明かすも、ケガからの回復に集中するQBトラビス
2024年05月05日(日) 12:32クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースがOTA(チーム合同練習)で制限を受けることはないと見られている一方で、ニューヨーク・ジェッツは控えの若手クオーターバックがトレーニングキャンプで復帰できることを願っている。
11月に脚を骨折してフロリダ州立大学でのキャリアを終えた新人QBジョーダン・トラビスは、7月あるいは8月での復帰を視野に入れながら、現在も回復を目指しているところだ。
現地4日(土)に行われた記者会見でキャンプに向けての準備について聞かれたトラビスは「とても良い感じだ。ただただ今日に集中している」と答えている。「毎日リハビリで、全力を尽くしている。できるだけ早く準備を整えようとしている。もちろん、それが目標だけど、100パーセントの状態になりたいとも思っている。毎日、100パーセントの状態になれるように、より良くなれるように頑張っているところだ」
最終的にフィールドに立ったとしても、トラビスはロジャースとタイロッド・テイラーに次ぐ3番手QBとしてプレーすることになる。NFLでの成長を早めるために、2人の知恵を借りたいと考えているトラビスは、次のように語った。
「たくさん質問をするつもりだ。目の前に2人の偉大なクオーターバックがいるんだからな。俺は長い間、彼らを見てきて、尊敬してきた。毎日、彼らの知識を借りる機会に恵まれている。彼らがチームメイトにどう接するのか、フィールド内外でどのように振る舞うのかを見る。それが本当に楽しみだ」
トラビスが何を吸収したとしても、それは将来的にジェッツの役に立つ可能性がある。
QBザック・ウィルソンを2021年ドラフト全体2位で指名してシーズン初戦から先発を任せた3年前とは異なり、ジェッツのQB陣には現在、チームの未来を担うと見られている選手に手ほどきをしてくれる、将来の殿堂入りが確実なクオーターバックがいる。
ドラフト5巡目と、低リスクの投資で獲得されたトラビスが、いずれロジャースが手綱を手放すときにそれを引き継ぐ保証はない。
とはいえ、ジェッツがきちんと育成すれば、トラビスはあらゆる手段を自由に使える。24歳のトラビスは悲惨なケガに見舞われて離脱する前、大学最後のシーズンに才能を発揮し、2,756パスヤード、タッチダウン20回、インターセプト2回をマークした。ACC年間最優秀選手賞とACCオフェンス部門年間最優秀選手賞を受賞したトラビスは、ハイズマントロフィーの投票でも5位につけている。
トラビスはキャリア通算のオフェンスヤード(1万0,544ヤード)、QBによるランヤード(1,910ヤード)、QBによるタッチダウンラン数(31回)でフロリダ州立大学の歴代トップに立った。
それと同じくらい重要なのは、トラビスがケガから這い上がってNFLに到達したことだ。
再びプレーできるかどうかを疑ったことはあるかと聞かれたトラビスは「絶対にない。逆境が大好きなんだ」と返答。「毎日、目を覚まして、選択を迫られるのが好きなんだ。そうすることで、物語はよりクールになる。脚を骨折した日から今まで、ずっとそう言ってきた。それが大好きだ。一度も疑念が生まれたことはない」
現在は、回復して順応するための時間が十分にあるため、トラビスはプロとして成功するために必要な細々した部分を完ぺきにすることに集中し続けることができる――たとえ、最終的に後継者候補の1人であることを証明することが常に頭の片隅にあったとしても、だ。
ロジャースの後を継ぐ可能性について、トラビスは「それについてはよく考える」と明かした。「でも今は、自分の足元に集中している。単純に、健康になって、周りのみんなをより良くして、素晴らしいチームメイトになろうとしている」
ケガからの復帰に対して断固とした態度をとっているトラビスは、リーグで先発を務める可能性についても同じように「ああ。100パーセントだ」と話している。
現在の目標はトレーニングキャンプに向けて完全に健康な状態になることだろう。その後、トラビスはそうした自信を裏付ける結果を残すチャンスを得るはずだ。
【RA】