標準以下の体重でプレーするための計画を立てるチーフスWRワーシー、「自分の長所を理解する」
2024年05月05日(日) 13:28カンザスシティ・チーフスがワイドレシーバー(WR)ゼイビア・ワーシーをドラフト1巡目で指名したことで、WRタイリーク・ヒルが2年前に退団したことで失った要素をチーフスがついに補うと話題になったが、新人のワーシーが研究しているのは別のスピードスターだ。
NFLスカウティングコンバインの時点で165ポンド(約74.8kg)だったワーシーは、現地4日(土)に169ポンド(約76.7kg)でルーキーミニキャンプに臨んだと明かしている。地元の記者に対し、比較的軽い体重でプレーすることを気にしておらず、同じような体格の元WRデショーン・ジャクソンを見て教訓を得ようとしていると語ったワーシーは、こうコメントした。
「彼のパントリターンとキャッチ後にプレーを生み出す能力を見ている。どれほど彼がディープルートのレバレッジを理解していたことか」
プロボウルに3度選出された経歴を誇るジャクソンが最後にプレーしたのは2022年シーズン、36歳のときだった。レシーブ平均ヤードで4回、NFL首位に立ったジャクソンは2023年に引退している。
チーフスのオペレーションはヒルがいなくなったことで、明らかに以前よりも整然としたものになり、昨季は特にそうだったと言えよう。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス/PFF)』によると、クオーターバック(QB)パトリック・マホームズの2023年シーズンにおける平均ターゲット深度はキャリア最低の7.2ヤードだったという。マホームズは先発としてヒルと共にプレーしていた4シーズンで9ヤードを記録しており、ピークの2018年シーズンには9.9ヤードをマークしていた。
40ヤード走で4.21秒を記録し、スカウティングコンバイン記録を樹立したワーシーのように脅威のスピードを誇る選手が、ジャクソンのような役割をフィールドで担って成功を再現することができれば、そうした数字は再び伸びるはずだ。
しかし、ワーシーは1つの才能しかない選手としてプレーすることに満足していない。ワーシーにはフィールドにおけるどのレベルでもプレーする自信がある。
自分の体重について冗談めかして「(大学では)大きなヒットは受けなかったと思う。俺は食らわせたけど」と話したワーシーは「でも、いや、それは問題にならない気がする。自分の長所と短所を理解すること、それがこのリーグで重要なことだと思う。もちろん、215ポンド(約97.5kg)のラインバッカー(LB)に当たりに行ったらダメだ。自分の体重を把握して、自分の強みを理解する。D-Jax(デショーン・ジャクソン)は169ポンドでリーグ入りして、自分の強みを理解していた。つまり、自分の強みを自分の強みにするだけだ」と続けた。
正確なパスを通せるマホームズは、他のパスキャッチャーと同じように、ワーシーを危険から遠ざける努力も怠らないだろう。フリーエージェント(FA)として加入したWRマーキス・ブラウンも十分な速さを誇り、突如として再建されたパスゲームでスピードを強化するのに役立つはずだ。一方で、常に信頼できるタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーはアンダーニースを支配し続ける運命にあるように見える。
この2人はすでに何年もの間、NFLで自分の道を切り開いてきた。
ワーシーはより速く、より強いリーグに適応しながら、体重を大きく変えることなく自らの道を切り開くことを目指すだろう。
【RA】