2023年ドラフト1巡目指名を受けたタイタンズGスコロンスキー、昨年と比べて「快適さは雲泥の差」
2024年05月27日(月) 14:04昨年、テネシー・タイタンズは精彩を欠くオフェンシブラインを早急に補強することを期待してピーター・スコロンスキーをドラフトで指名した。
しかし、ドラフト1巡目指名を受けたスコロンスキーのレフトガード(LG)への転向は順調とは言い難いものだった。
タイタンズのオフェンシブラインはおそらくNFLで最悪の状態だったため、スコロンスキーが助けを得られることもほとんどなかった。
明るい展望がない状態で終わったわけではないものの、スコロンスキーのルーキーシーズンは苦難の連続だったと言えよう。新しいポジションを学びつつ、虫垂切除術を受けたことで3試合を欠場したスコロンスキーは、敗色濃厚なチームで苦戦を強いられていた。
チーム公式サイトのジム・ワイアットによると、スコロンスキーは先週にOTA(チーム合同練習)の場で「去年の今頃は、自分を失っていたような気がする。ガードのプレーの仕方も、構え方も知らなかった」と振り返ったという。
それから14試合を経て、新しいレフトタックル(LT)と攻撃コーディネーター(OC)を迎えた今、スコロンスキーは2024年に向けて楽観的な姿勢を見せている。もちろん、春は楽観的な見方が優勢になるものだが、2023年ドラフト全体11位指名を受けたスコロンスキーにとって、経験は非常に貴重だ。2024年ドラフト全体7位で指名された新レフトタックルのJ.C.レイサムに手を貸しながら、スコロンスキーは学び続けている。
スコロンスキーはレイサムについて「間違いなく、同じような状況だ」とコメント。
「1年間、経験したことで、今はもう少し視野が広がったような気がするから、フィールドの中であれ外であれ、自分にできる方法で彼を手助けしている。今のところ、彼は素晴らしい。試合に出てプレーする準備ができていると思う。学ぶことにもプレーすることにも熱心だ。みんなと同じようにミスはするけど、それは誰にでもあることだし、俺も間違いなく何度もミスをしてきた。彼が学んで上達するのをただただ手助けしているだけだ」
確実に成長痛は伴うはずだが、レイサムはアンドレ・ディラードとジェイリン・ダンカンが2人ともLTポジションでかなり苦戦した昨シーズンと比べて、大きな改善をもたらすことが期待されている。
ディラードが10試合に先発して12回のサックを許した一方で、ダンカンは5試合に先発して9回のサックを許した。
14試合に先発して許したサックは6回と、スコロンスキーはパスプロテクションで概ね堅実な成績を残している。しかし、6勝11敗に終わったシーズンの終盤に調子を崩したスコロンスキーは、1回を除くすべてのサックをシーズン第14週から第17週の間に許した。
かつてレフトタックルとしてプレーしていたスコロンスキーは改善すべき点として、手と姿勢を挙げている。それは、新たにヘッドコーチ(HC)に就任した息子のブライアン・キャラハンとともに、タイタンズのスタッフに鳴物入りで加わった新オフェンシブラインコーチ、ビル・キャラハンとともに取り組んでいる部分だ。
「去年は年末にかけて、それが自分から離れていったような気がする」と語ったスコロンスキーは「だから、間違いなくその部分にもう少し集中しようとしてきた。ここにはビルがいるし、彼もそれに重きを置いてきた。特に手に関して、俺たちは多くの時間を費やしてもいる」と続けている。
タイタンズのクオーターバック(QB)は2023年に合わせて63回ものサックを喫した。
その数字を改善し、2年目のQBウィル・レビスの調子を保つことが、今シーズンの最重要課題となっている。スコロンスキーとレイサムは傑出したレフトサイドのコンビになる可能性を秘めているが、彼らはまだ発展途上の若手選手だ。
しかし、この先、どのような仕事に取り組むことになろうと、どのような経験を得ることになろうと、スコロンスキーはこの5月にタイタンズのレフトガードとして昨年よりもはるかに快適さを覚えている。
「去年と今年を比べると、快適さは雲泥の差だ」と強調したスコロンスキーは「ポジションにはだいぶ慣れてきた。ガードとして(14試合に)出場したから、間違いなく雲泥の差だ。リーグで1年、プレーしたことが(助けになっているのは)確かだ。でもそれだけじゃなくて、ガードとして1年間プレーしたことで、全体的に快適だし、それほど緊張することもなければ、もうルーキーなわけでもない」とつけ加えた。
【RA】