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ベンガルズWRヒギンズがフランチャイズタグにサインし、トレーニングキャンプに集合へ

2024年06月17日(月) 10:44

シンシナティ・ベンガルズのティー・ヒギンズ【AP Photo/Jeff Roberson】

シンシナティ・ベンガルズとワイドレシーバー(WR)ティー・ヒギンズの間で生じていた行き詰まりが一時的に解消されている。

トレードを要請する中で、ベンガルズのオフシーズンプログラムをすべて欠席していたヒギンズが、現地15日(土)にフランチャイズタグのテンダーにサインすると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが情報筋の話をもとに報じた。

第一報を伝えたのは『Cincinnati Enquirer(シンシナティ・エンクワイヤラー)』のケルシー・コンウェイだ。

ラポポートによると、トレーニングキャンプが始まる際に集合する見込みのヒギンズは、ベンガルズとの契約延長に前向きだが、長期的な解決策が生まれる可能性は低いと見られているとのこと。新たに長期契約を結ぶ場合、両者は7月15日(月)までに合意する必要がある。

ヒギンズは2024年に1年契約で約2,180万ドル(約34億3,173万円)を受け取る予定だ。4年目のシーズンを終えた後にフランチャイズタグをつけられたヒギンズは、長期契約の交渉に行き詰まったと見られており、ベンガルズからのトレードを要請していた。

2020年ドラフトの2巡目でベンガルズに指名されたヒギンズは、健康状態が良ければ確かな働きが保証された武器として活躍できる。身長約193cm、体重約99kgのヒギンズは、ほとんどの相手コーナーバック(CB)と体格差があり、クオーターバック(QB)ジョー・バロウは4シーズンにわたり、そのダイナミックさを一貫して活用してきた。

2023年シーズンはケガで5試合を欠場し、レシーブ42回で656ヤード、タッチダウン5回とキャリア最低の成績を残したヒギンズだが、第11週にバロウを失うという不利なシーズンの中で、レシーブ平均ヤード(15.6ヤード)でチーム内トップに立っている。

ベンガルズがそのような失意のシーズンを過ごす前、2年連続で1,000ヤード超えを達成していたヒギンズは、WRジャマール・チェイスを擁するベンガルズのパス攻撃における重要な要素の1つとして、2021年と2022年にベンガルズがプレーオフで勝ち進む原動力となった。

特にポストシーズンで輝きを放ったヒギンズは、ベンガルズが驚異的な躍進を見せた2021年のプレーオフに、2回のタッチダウンを決めたロサンゼルス・ラムズとの第56回スーパーボウルを含め、2試合連続で100ヤード超えを成し遂げている。キャリアを通して出場してきたプレーオフでの7試合で、ヒギンズはレシーブ31回、457ヤード、タッチダウン3回を記録してきた。

健康状態の良いバロウと、チェイスとヒギンズから成るダイナミックなコンビと共に、2024年に再び軌道に乗ろうとしているベンガルズは、土曜日のニュースに安堵(あんど)のため息をついたはずだ。とはいえ、今オフシーズンにワイドレシーバーの契約金額が急上昇し、チェイスも新たな契約を望んでいる中で、ヒギンズはベンガルズで過ごす最後の年になるかもしれない2024年シーズンを迎えるにあたり、すぐに将来を確かなものにしようとするだろう。

【RA】