ニュース

チームメイトたちの契約延長を受けて意欲を高めるジャガーズLBウォーカー

2024年06月20日(木) 10:33


ジャクソンビル・ジャガーズのトラヴォン・ウォーカー【AP Photo/John Raoux】

ジャクソンビル・ジャガーズのラインバッカー(LB)トラヴォン・ウォーカーはキャリア2年目に転機を迎え、2023年シーズンを素晴らしい形で終えた。かつてドラフト全体1位で指名されたパスラッシャーは、メンタル面の課題を克服する方法を学んだことで、これから全盛期を迎えられると信じている。

現地18日(火)、『NFL Network(NFLネットワーク)』の番組“The Insiders(ジ・インサイダース)”に出演したウォーカーは「あれは自分にとって、何も考えず、ただ自由にプレーするための時間だった。つまり、それが2年目にかけての大きなステップにつながったと感じているし、今は体よりも頭を使うゲームだと思っている」と語った。

現在23歳のウォーカーは昨シーズンに10回のサックを記録。そのうち5.5回は最後の6試合で決めている。ジャガーズのディフェンスは昨季に浮き沈みを繰り返し、ターンオーバーとビッグプレーに大きく依存する中で、全体的に一貫性を欠いていた。それでも、強力な若手選手たちによる基盤があることから、将来的に良いチームになる可能性はある。そして、ウォーカーはジャガーズが改善していく上で重要な役割を果たすはずだ。

ジャガーズに新加入したディフェンシブエンド(DE)アリク・アームステッドは最近、ウォーカーはやがて“リーグ最高のエッジ”になれると信じていると語った。しかし、現在のウォーカーは所属チームの中ですら最高の選手ではなく、昨季にサック17.5回を記録したLBジョシュ・アレンに次ぐ2番手に甘んじている。実際、非常に好調だったアレンは、新たに5年1億5,000万ドル(約237億0,240万円)の契約延長を実現させた。

ウォーカーはそれに気づいていないわけではない。若きパスラッシャーであるウォーカーは2024年シーズン終了後に契約延長が可能になる。今季により大きな一歩を踏み出せば、アレンのような契約を手に入れられるかもしれない。今オフシーズン、アレンやクオーターバック(QB)トレバー・ローレンスの契約を延長するなど、若手のスター選手たちに気を配ってきたジャガーズは、2人と同じくチームで成長を遂げたウォーカーの契約も、最終的には延長する可能性がある。

今度は自分が大型契約を手に入れる番だと期待しているウォーカーは、次のように話した。

「ただあの2人を見ているだけで、彼らがチームの中で、フィールドの中や外で、どういうことをしているのかがよく分かるはず。彼らは最初に来て最後に帰るような人たちだからだ。彼らが試合に追加している多くの要素は、そういう追加の(時間を)注ぎ込まない限り、試合から得ることはできないものだ」

「彼らが正しい方法でやっているのを見るだけで、間違いなく意欲がかき立てられる。彼らの足跡をたどって、いつかああいう立場になりたいって思わない人はいないだろ?」

ジャガーズのヘッドコーチ(HC)ダグ・ペダーソンも最近、ウォーカーがチーム内で以前よりもリーダーの役割を受け入れるようになったと指摘している。それはウォーカーのチーム内での評価を高める一方だろう。スタッフから力をもらっていると感じているウォーカーは、今後は若手選手から尊敬される存在になりたいと明かした。

ウォーカーは「感覚でしかないんだけど、頼ってくれる仲間がいる気がしている」とコメント。

「カレッジレベルから今まで、フットボールをプレーしてきた中で、多くの選手たちから尊敬され、自分の仕事を遂行し、リーダーになることを期待されてきた。彼らは単純に、俺がどういう人間で、どういう選手なのかが分かっているからだ」

「だから、このオフシーズンはもちろん、より良くなろうと努力してきたし、いつかリーグで最高の選手の1人になれるように、継続的にレベルアップしていければいいなと思っている」

ウォーカーはブレイクアウトを果たした昨季の自分を“随分とスキームになじんだ”とも評価しているが、今季のスキームは2023年シーズンのものとは異なるものになりそうだ。ジャガーズは今オフシーズン、守備コーディネーター(DC)を務めていたマイク・コールドウェルを解雇し、ライアン・ニールセンを後任に据えている。ニールセンは2022年にニューオーリンズ・セインツで共同守備コーディネーター、昨季にアトランタ・ファルコンズで守備コーディネーターを務めた経歴を持つ人物だ。

とはいえ、ニールセンが今季に実行しようとしている計画の一部を経験したウォーカーは、自分たちが改善できない理由はないと見ている。

「今、うちのディフェンスは選手のタイプに合った素晴らしい方向に進んでいると断言できる」と強調したウォーカーは、こう続けた。

「そのおかげで、フロントとかボックス内の選手たちは、あまり考えすぎずに、自由にプレーできているような気がする」

「(ニールセンは)ここに来るまでに、すべてを注ぎ込むコーチの1人として、素晴らしい仕事をしてきたし、選手たちが成長することを望んでいる。だから、今年のディフェンスは去年の状態から大きな一歩を踏み出すはずだと感じている」

【RA】