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序盤の苦戦から復調し、チャージャーズ戦でチーム最多のレシーブヤードを記録したチーフスTEケルシー

2024年10月01日(火) 10:31


カンザスシティ・チーフスのトラビス・ケルシー【AP Photo/Ashley Landis】

トラビス・ケルシーのシーズン序盤の苦戦に対する懸念は杞憂に終わったようだ。

カンザスシティ・チーフスのタイトエンド(TE)であるケルシーは17対10で勝利したロサンゼルス・チャージャーズ戦でキャッチ7回、89ヤードを記録。シーズン第4週のレシーブヤードはシーズン第1週から第3週までの合計(69ヤード)を上回るものだった。

チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは試合後に「ああ、相手がゾーンを多用していた中で、ケルシーはしっかりと隙間に入ることができていた」と述べている。

「マンツーマンでカバーされていたときも、うまく対応していた。ダブルチームはこれまで皆さんが目にしてきたほど多くなく、彼にそれほど注力されることもなかったから、良いパフォーマンスを見せてくれた」

『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、チャージャーズは日曜日の試合でスナップの82.4%でゾーンディフェンスを展開。ケルシーは予想されていたレシーブヤードを26ヤード上回り、それは今季の最高記録となっただけではなく、2024年シーズンにおけるタイトエンドの中で3番目に多い数字になったという。また、31回のルートのうち9回(29.0%)でターゲットになったケルシーは、今季初めて16.0%を超えるターゲット率を記録したとのこと。

キャリア通算で922回のキャッチをマークしているケルシーは、トニー・ゴンザレス(916回)を抜いてチーフス史上最多キャッチ数を記録した選手になった。

チームが3勝0敗のスタートを切っていたにもかかわらず、ケルシーの生産性の低さに対する疑問が渦巻いていた。しかし、日曜日のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区対決を前に、チームの誰もがそうした懸念を気にかけていなかった。

ケルシーの能力が健在であることを知るのに、日曜日のようなパフォーマンスを見る必要はないと断言したリードHCは、次のように述べている。

「まあ、他の人がどう考えていようと気にしない。私はディフェンスがどう動くか、そして彼にどのように気を配るかを見ている。私はそこから判断しているし、トラブのことを毎日見ている。つまり、彼がどんな様子でどんな風に仕事に取り組んでいるかを見ているのだ。彼は練習中にその場を離れようとせず、試合では常に全力を尽くしている。だから、分からないが、そういうことはまったく心配していない」

チーフスのワイドレシーバー(WR)たちは試合前にケルシーを支持していることを示すTシャツを身にまとっていた。

クオーターバック(QB)パトリック・マホームズは「うちは結束の強いグループだし、チーム全体、オフェンス全体がとても緊密な関係にある。つまり、俺たちは一緒に逆境を乗り越えてきたし、遠征もたくさん経験してきた。スーパーボウルにも出場したし、ほとんどのメンバーは少なくとも1回、スーパーボウルを経験している」と話している。

「こういう連帯感を築き上げてきたし、みんなは外で騒がれていることを耳にしてきたと思うけど、トラビスがどれだけ優れたリーダーであるかを理解している。みんなが彼への支持を示す姿や、トラビスが試合に出て自分らしく活躍する姿を見られてよかった。それでこそ彼だからね」

ケルシーはチャージャーズ戦で、チーム内最多9回のターゲットをマーク。WRラシー・ライスが重傷と見られる膝のケガで早々に退場したことを受け、必要とされていた活躍を見せた。

マホームズはケルシーがプレーに絡む回数が増えたことについて「いろんな要素が混ざり合った結果だと思う」とコメント。

「もちろん、ラシー・ライスが早々に退場したこともあって、ケルシーがたくさんキャッチを決めるような状況に戻さなきゃいけなかった。チャージャーズはアウトサイドのプレーを封じていて、フィールドの中央があいていたから、いくつかのゾーンカバレッジでトラブにパスを通せた。でも、ケルシーのプレー全般については特に心配していなかった。彼がチームから必要とされるときにいつでもプレーを決めてくれることは分かっているし、今日はまさにその通りだった」

ライスの負傷を受け、チーフスはもうすぐ35歳になるケルシーが日曜日のような活躍を今後も見せることを期待するだろう。

【RA】