レイダースがイーグルスと49ersでHCを務めていたチップ・ケリーをOCとして採用へ
2025年02月03日(月) 09:26チップ・ケリーが約10年ぶりにNFLに復帰する。
現地2日(日)、ラスベガス・レイダースがケリーを次期攻撃コーディネーター(OC)として採用すると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じた。
レイダースが2024年シーズンに得点ランキングで29位に沈んだオフェンスの立て直しを図る中、ケリーはピート・キャロルHC(ヘッドコーチ)率いるスタッフに豊富な経験をもたらすだろう。
2024年カレッジフットボールプレーオフのナショナルチャンピオンシップを制したオハイオ州立大学バッカイズで攻撃コーディネーターを務めていたケリーが、最後にNFLで指揮を執ったのはサンフランシスコ・49ersのヘッドコーチを務めていた2016年であり、それ以前は2013年から2015年までフィラデルフィア・イーグルスのヘッドコーチを務めていた。
アンディ・リードの後任となることへの重圧がかかる中、ケリーはイーグルスですぐに成功を収めた。イーグルスはケリーが指揮を執った最初の2シーズンでそれぞれ10勝を挙げたが、在任中には元ワイドレシーバー(WR)デショーン・ジャクソンや元ランニングバック(RB)レショーン・マッコイといったスター選手がチームを去っている。ジャクソンはカットされ、マッコイはバッファロー・ビルズにトレードされた。
そして、2015年シーズンに6勝9敗という成績にとどまったことを受け、ケリーはシーズン終了まで1週間を残して解雇された。
ケリーはすぐに49ersに加入したが、2勝14敗と苦戦し、わずか1年でチームを去っている。
その後、ケリーは2018年から2023年まで6シーズンにわたってカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)でヘッドコーチを務め、最後の3シーズンではチームを少なくとも8勝に導くなど好転させた。UCLAを離れた後、オハイオ州立大学で攻撃コーディネーター(OC)の職を引き受けている。
ケリーが攻撃コーディネーターに就任したのはオレゴン大学ダックスで同じ役職を務めていた2008年以来のことだったが、そこで素晴らしい結果を残し、それがNFL復帰への足掛かりとなった。
ケリーがオフェンスを指揮したことで、バッカイズは14勝2敗の成績を収め、12チームによるプレーオフ形式が導入された初年度にナショナルチャンピオンシップを制した。その大きな要因は、4試合のトーナメントで平均36.3得点を挙げたことにある。
それはケリーにとって初めてのナショナルチャンピオンシップだったが、2009年から2012年にかけてはダックスで攻撃面に優れたヘッドコーチとしての地位を確立し、2度のボウルゲーム制覇とBCSナショナルチャンピオンシップへの出場を果たしている。
キャリア初期の成功がNFLへの進出につながった。そして、直近の功績がNFLへの復帰を後押ししている。
ケリーには大きな課題が待ち受けているだろう。レイダースはブロック・バワーズを擁するタイトエンド(TE)陣を除くほぼすべての攻撃ポジションで多くの問題を抱えている。
とはいえ、キャロルHCはケリーこそが2002年にスーパーボウルで敗れて以来、プレーオフに2度しか出場できず、いずれの試合でも勝利を収めることができなかったレイダースを立て直すのに必要な人物だと信じている。
キャロルHCが正しいかどうかはいずれ分かるだろう。しかし、再建計画を進めるにあたって、レイダースのコーチングスタッフの経験が豊富なのは確かだ。
【RA】