スティーラーズHCトムリン、暑さを利用するためトレーニングキャンプを午後に移行
2025年06月13日(金) 10:44
この夏、ピッツバーグ・スティーラーズのヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンは暑さを利用してチームにさらなる負荷をかける考えだ。
長年チームを率いるトムリンHCは、選手たちの精神面および肉体面をさらに鍛え上げるために、7月24日(木)にペンシルベニア州ラトローブで始まるトレーニングキャンプを午後に実施する方針を明かした。
「去年は暑さが足りなかった」と、トムリンHCはミニキャンプ終了後の12日(木)に記者団へ語った。
「率直に言えば、暑さはフィジカルコンディショニングの強化に役立つ。よりストレスのかかる環境になるし、それこそがキャンプの目的だ。われわれは成長するためにキャンプを行っている。午後の時間帯が少しでも不快な環境になるなら、それこそが求めている状況だ」
スティーラーズで指揮を執って19年目を迎えるトムリンHCは、昨シーズンの10勝7敗という成績、そして直近5回のプレーオフ出場すべてで初戦敗退という現状を打破すべく、改善を図っている。
今回の方針転換が長丁場のレギュラーシーズンで功を奏する可能性はある。
練習時間の見直しは、オフシーズン中に変化を重ねてきたスティーラーズの方向性とも一致している。
スティーラーズは昨シーズンにチームトップの成績を収めたランニングバック(RB)ナージー・ハリスに代えて、ルーキーのケイレブ・ジョンソンを起用する予定だ。さらに、エースワイドレシーバー(WR)だったジョージ・ピケンズをトレードで放出し、代わりにD.K.メットカーフを獲得している。そして何よりも注目を集めたのが、長い待ち時間を経てクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースが加入を決断したことだ。将来の殿堂入りが確実視されているロジャースは、ラッセル・ウィルソン(ニューヨーク・ジャイアンツ)およびジャスティン・フィールズ(ニューヨーク・ジェッツ)の後続として迎えられた。
ここまでは順調だ。今週のミニキャンプを欠席したベテランは、契約延長を求めているアウトサイドラインバッカー(OLB)T.J.ワットただ一人だった。
火曜日にトムリンHCは記者たちに対し、7度のプロボウル選出を誇るワットに出席してほしかったとしつつも、欠席したことには驚いておらず、深刻に受け止めていないと語った。
トムリンHCはその姿勢をあらためて強調し、スティーラーズと守備の要であるワットが最終的に合意に至るとの自信を示している。
「うまくいくと楽観視している。なぜなら、双方にその意思があるからだ。いつ実現するかは分からないが」とトムリンHCはコメント。
「両者の間で話し合いはあったし、私自身も彼と連絡を取っている」
スティーラーズがラトローブの暑い午後にキャンプを開始するまでに、ワットとの交渉がまとまることを願いたい。そうでなければ、気温の上昇とともにチームにかかるプレッシャーも一段と高まりそうだ。
【R】